八重洲オールバンドポータブル機「FTX-1F」雑感
●SDR技術を利用したポータブルトランシーバー。
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●カーボン釣り竿アンテナ 移動運用で初めて使ってみたら、、こうなった。(総長のテキトーライフSocho LIFE in the Moment)
●遂にATU導入! AH-705 瞬速オートチューン Win Win Rod カーボンロッド直接給電アンテナ 河川敷 プチ移動運用 2022/03/28 アマチュア無線 VLOG 86(JA1BJT)
●カーボン釣竿直接給電アンテナでアパマンハムは海外DXの夢を見るか!?② 準備、加工、移動運用編(アマチュア無線でこんにちわっふる!JK3OTH きょうとGS150)
7月1日より5日までJARL QRP Clubが主催するIC-705ユーザーを対象にした「祝 IC-705販売1周年記念 QSOパーティ」が開催。
要綱によると「QRP運用を想定し開発されたIC-705の販売1周年とメーカーへの敬意を表してIC-705を活用しQRP運用の実用性を認識する」ことを目的としたQSOパーティーだそうだ。
IC-705ユーザーで出力5w以下が参加条件。
但し、交信相手の機種や出力は問わない。
また期間中、一般QSOや別のコンテストでの交信でも可能。
QSO数の合計が20局以上の局を対象に参加賞(アイコムのボールペン)を進呈。
また、参加賞対象者の中から抽選で副賞(アイコムCAP、アイコム電波時計など)を進呈。
詳しくはJARL QRP CLUB「祝 IC-705販売1周年記念 QSOパーティ」規約(PDF形式)参照。
早速、自分も参加することに決め、既存イラストよりIC-705QSOパーティー仕様カードを製作。
更に週末はこのQSOパーティーとJRのスタンプラリーを連動させ、「QSOパーティー駅前QRV」として運用する企画を立てる。
ちょうど開催期間が重なっているのはJR東日本上野、池袋エリアで行われる「駅キャラ図鑑スタンプラリー」(7月4日まで)。
JR赤羽駅・池袋駅・上野駅・王子駅・巣鴨駅・田端駅・日暮里駅・東十条駅・尾久駅の9駅が対象。
それぞれの駅に駅キャラクターのスタンプが備えられている。
このスタンプラリーとIC-705QSOパーティーを連動させて、記念QSLカードにラリー用駅スタンプを捺せばモチベーションも上がるだろうと考えた。
しかし、週末の天気は今一つ。
屋外だと雨に降られては移動運用は難しい。
ポータブル機IC-705では尚更。
対象駅近くで雨を凌げる公園等がないかと調べると、JR王子駅脇の飛鳥山公園に付属するエリアに東屋があることを確認。
土曜日はここに移動運用することに決める。
当日現地に着いたのは14時過ぎ。
幸い雨は上がって曇り空。
東屋がある場所は飛鳥山公園に隣接する渋沢栄一記念館敷地内。
建屋施設以外は入場無料で自由に出入り出来るが、時間は16時半まで。
古墳もあってなかなか興味深いエリアだったが、観光客も多く、時間も限られているので移動運用するには落ち着けない。
薄日も射して来たので、取り敢えず雨の心配もなくなり、東屋に拘る必要もなくなったので結局、飛鳥山公園側で運用することに。
15時前より5w以下QRPで運用開始。
特にEsも出ておらず、このロケーションだとV、UHF地表波QRPでは飛ばず。
6mは移動局も見つからず、CQ出しても空振りばかり。
2mでサンシャイン60移動局などお呼び掛け。
15時50分過ぎにアンテナをGAWANTに変えて21MHz帯CWモードで4エリアの局と1局交信。
再び6mでCQ出すも応答なし。
ここまでトータル3局のみ。やはりこの場所では局数稼げない。
ツイッターのフォロワーさんからもCQ全く聞こえないとのツイート。
16時過ぎに公園撤収。
王子駅北側にある「北とぴあ」展望室に場所を移す。
梅雨空でスカイツリーのてっぺんが雲に隠れていた。
人が多い南側を避けて空いていた東側展望ロビーに移る。
こちらからは荒川方面が望める。
IC-705を専用リュックに入れたまま、RH-770アンテナを直付けして430MHz帯に0、5WでQRV。
18時50分頃までに城東、千葉方面中心に10局と交信。
飛鳥山公園と合わせ、延べ13局。
TNX QSO。
「北とぴあ」撤収後、JR王子駅で他のラリー参加者がいない時間帯を見計らって駅キャラスタンプをQSLカード用紙に交信分捺印。
天候やロケーションの関係で結局、王子駅周辺のみの運用で終わる。
IC-705QSOパーティーは6mDUNコンテスト交信分でも成立するので何とか20局はクリア出来た。
今後もIC-705関連イベントには期待したい。
交信データ
移動地/東京都北区飛鳥山公園・「北とぴあ」17階展望ロビー(駅前QRV)
交信日時/2021年7月3日
運用時間/1456~1841JST
周波数/21・50・144・430MHz/CW・SSB・FM
天候/曇り
無線機/IC-705・VX-3
アンテナ/RH-770・ミズホPAN-62・GAWANT・SRH805S
出力/0.5~5W
延べ交信局数/13
21MHz1(CW1)、144MHz2(SSB2)、430MHz10(CW1、FM9)
交信相手所在地/
東京都6(江戸川区、豊島区、北区×2、足立区、葛飾区)
千葉県4(市川市×2、柏市、船橋市)
埼玉県1(越谷市)
広島県1(竹原市)
未確認1
今シーズンのEs伝搬状況は自分がワッチしている範囲に限っての印象としては低調で、6月上旬まではあまり大きなオープンに遭遇することはなかった。
しかし、6月13日からは5日連続で比較的強力で長時間のEs伝搬を観測することが出来た。
スポラディックEsは春から夏ごろにかけて、主に昼間に上空約100km付近に局地的に突発的(スポラディック)に発生する特殊な電離層。
Eスポの電子密度が極度に高い場合は、F層でも反射できないVHF(Very High Frequency)帯の電波をも反射するという特殊な性質がある。(ウィキペディアより引用)
また、なぜか日本の上空付近でのEs発生率が高いという観測記録もある。
Esに関してはまだまだ謎が多い。
ISSから見た地球大気画像を見ると薄っすらと層がかかった部分を垣間見れる。
(出典:NASA Image and Video Library )
ここが上空100Km位としたらこの層を構成している物質が何らかのEs層成因に関与しているのかもしれない。
自分は国内民放FM開局ラッシュが始まる1987年頃から自宅の屋根にFMアンテナを建てて遠距離受信を嗜み始め、毎年Es伝搬記録も付け始めた。
HPにも「年度別Es伝播受信記録」や「1987年~2003年における17年間のEs伝播データ自己解析」を載せてEs伝搬に関する自己流の考察レポートを記したりした。
また、以前所属していた「関東DXサークル」機関誌「CALL SIGN」にもEs関連レポートを投稿。
一例としての1992年7月号掲載の「Es一考察『風と太陽と流星』」のJPG画像をUPしておく(当時の原稿は手書きしかなく、改めてテキスト化する手間省略のため機関紙に載ったページをそのまま転写)。
(出典:「関東DXサークル」機関誌「CALL SIGN」1992年7月号)
近年はEs伝搬考察のアクティビティーが低くなってしまい、久しくレポートも記していなかったが今回は直近の受信記録や新しいEs研究サイトからの引用等を活用し、久々にEs伝搬一考察忘備録として書き留めておく。
〇Es層の発生傾向
「年度別Es伝播受信記録」や「1987年~2003年における17年間のEs伝播データ自己解析」 にも載せているが一般に言われているようにお昼前の10~12時、そして夕方から夜に掛けての16~18時の時間帯にピークがある。
これはEsの発生する高度100Kmの風の動きや磁力線の日変化に連動していると思われる。
また、大凡シーズン中に三つの大きなピークがあって、これは太陽の自転周期にシンクロしている可能性も高い。
Es層は夏至中心にピークがあるので、太陽の影響を大きく受けていると思われる。
但し、黒点の11年サイクルとの相関関係はあまりはっきりしない。
経験則からEs伝搬にも様々なパターンがあり、あくまで個人的な観察記録ではあるが以下のカテゴリーに分類している。
●南方(強力)型
長時間に渡って沖縄、石垣島方面(距離1000Km~2000Km)がオープン。ステレオで長時間安定した受信が可能。シーズン中には最も多く観測される。シグナルが強い場合は「強力型」と呼称する。また、九州、四国、山陰、山陽地方が伴って入感する場合もこのタイプに含める場合あり。
●北上(強力)型
朝のうち沖縄地方が入り、F/outした後30分~2時間位で九州南部、北部、山陰、山陽、四国地方と入感し、韓国へ至る。時として北海道まで至る時がある。シグナルが強い場合は「強力型」と呼称する。
●南下型
朝のうち韓国、北九州が入り、F/outした後、沖縄地方が入感してくる。
●北方(強力)型
北海道、及び極東ロシア、華北方面が長時間入感してくる。頻度は南方に比べ低い。シグナルが強い場合は「強力型」と呼称する。
●南北同時型
距離1000km以上の距離で南北同時に開ける。頻度低い。
●全面強力型(近距離Es)
距離1000kmより近い局が全方面から一度に強力に入感。頻度低い。
(JH1EAF「年度別Es伝播受信記録」から引用)
また昼間に強力なEsが発生した際、夜遅くまで安定的な伝搬が続く場合がある。
ウェキペディアによると、これはE層で「FAI(Field-aligned Irregularities)」と呼ばれる電離層構造が要因と考えられる。
FAIとは、Es層内プラズマ中の不安定な構造が地磁気の磁力線に沿った鉛直方向に対して電子密度が高くなる濃淡構造をいう。FAIは磁力線に直行の方向から入射する電波を強く後方散乱し、夏の夜半前にしばしば現れるといわれている。
〇Esの成因
〇「キングソロモンの法則」説
Esの成因については昔から様々な研究が成されている。
かつてはアマチュア無線家が「キングソロモンの法則」(発案者JA1KS氏のサフィックスを捩った名称)として「日本列島を温暖前線が縦断した時、かつ雲が垂れ込めていると発生しやすい」という研究が有名。
(出典:八重洲無線発行ハムジャーナルNO.17/昭和51年12月20日発行)
(参照サイト/https://blog.goo.ne.jp/49contest/e/d97989f6b0ac6c14f98e0f6c0cffb97a)
但しこれはあくまで上空10km以下の対流圏での現象で、上空遥か100kmに発生するEsとの直接的な因果関係はなさそうと考えられた。
Esのピークは梅雨時であるから梅雨前線が日本列島を縦断している日は珍しくはない。
ただ、自分の経験則で言うと、雷雨時に強力なEs伝搬に遭遇することがよくあるので対流圏での気象現象がEs層発生に全く関与していないと言い切るのは疑問とも思っていた。
実際、今回の6月13~17日のEs伝搬オープンも連日雷鳴が轟いていた。
これに関しては後述する「大気重力波」で説明がつくかもしれない。
〇流星成因説
VHF波すら反射するEs層であるからかなり高密度の電気を帯びた金属イオンが上空100Kmに滞留しなければならぬ。
ではその金属イオンがどこから供給されているのかと考えると恐らく流星ではなかろうかと。
流星もちょうどEs層と同じ上空100Km辺りで大気との摩擦で蒸発するというから可能性は高い。
「Es一考察『風と太陽と流星』」でも記したがEsシーズンにはいくつかの流星群があり、時差を置いて強いEsが観測されることもあった。
ただ、なぜこの夏至を中心にしたシーズンにEsが集中するのかについては、単に流星だけでは説明が付かない。
〇「ウインドシアー理論」説
最近の研究では「ウインドシアー理論」がEs層成因の最有力説。
これは上空100Km付近の東西風の速度が高さによって変化する時、電気を帯びたイオンが特定の高度に集積されるという説。
前述した流星が齎した金属イオンがこのシーズン特有の高度の違う風の向きや速さによって集積し、太陽の影響で何らかの作用で活性化してVHF波を反射するまでに至るのではなかろうかと。
ただ、ウインドシアー理論だけでは説明がつかないEs層もあると聞くので万時解決という訳でもなさそうだ。
〇「大気重力波」説
大気重力波にも影響されている説もある。
大気重力波とは、比較的短いスケールの大気振動を指すそうだ。
「大気のてっぺん50のなぜ」サイトの解説によると積乱雲が発達する時、その上空の大気は持ち上げられる。その大気は圧力が下がって膨張し、気温が下がり、周りの大気より重くなって落ちていく。落ちた大気は周りの圧力が上がるため縮んで温度が下がって軽くなり、また上昇するという振動を繰り返す。
簡単に起こる振動なので高層大気内にはこの振動で満ちているという。
積乱雲発達などの対流圏で起きる大気重力波は更に高い高度まで伝搬し、空気が薄い中間圏ではその影響力は無視出来ない程のポテンシャルになる。
上空90km位で大気重力波は壊れて熱や力を放出。その時、中間圏の風系を変えてしまう程の影響を与える。
参考文献/「大気のてっぺん50のなぜ」https://www.isee.nagoya-u.ac.jp/50naze/taiki/10.html)
ちょうどその辺りはEs層が発生する高度。
これが上空100Kmあたりに金属イオンを集積させる原因になっているとしたら、雷雨時にEsが発生する説も強ち的外れではなさそうだ。
「キングソロモンの法則」も梅雨時の集中豪雨の際、梅雨前線に発達する積乱雲によって発生した大気重力波が遥か上空100kmの超高層大気層に影響し、Es層生成に寄与しているとしたら、これもEs発生要因の目安として間違っているとは言えまい。
恐らく、どの説も様々な多角的視点から見た相違があるだけでEs層成因としては間違っていないのだろう。
成因は朧げに分かったとして、では果たしてEsは実際にどのようなカタチでどんな動きをするのだろう。
〇Esの発生とその正体を知る
15年位前まではアナログ地上波テレビLOWチャンネルの異常伝搬テロップをEs発生の目安にしてきたが、今日では、NICT(国立研究開発法人 情報通信研究機構)のionospheric-signalサイトが便利。
日本の4か所の観測地点から得られたデータより電離層概況をリアルタイムで知ることが出来る。
見かけ高度120km以下で臨界周波数8MHzを超える強いスポラディックE層が発生するとその地域が赤く記されて明瞭だ。
しかし、あくまで「点」としてのEsデータであり、高い数値が示されていても実際はEs伝搬が観測されなかったり、その逆もあった。
また2次元的にEs層がどんな状況で生成されているかは判らない。
〇Es層を2次元視覚化する「VHF 帯電波観測によるスポラディック E のモニタリング観測 - アクティブデータアーカイブ」
ところで先日、ネットでEs関連記事を検索していると興味深いサイトを見つけた。
それが「VHF 帯電波観測によるスポラディック E のモニタリング観測 - アクティブデータアーカイブ」
これは電気通信大学,電子航法研究所,情報通信研究機構の 3 機関の共同で実施されているEs観測プロジェクト。
サイトの概要を要約すると「FM放送帯や航空航法無線帯におけるEs異常伝搬を観測の目的とし、日本国内6か所(サロベツ、大洗、菅平、調布、呉、沖縄恩納)において2019年より航空航法用VHF通信(VORなど)を定常観測し、準リアルタイムにてデータを表示するシステムを構築」しているとのこと。
そしてGPS受信機から取得された電離圏全指数(GPS-TEC)から上空100KmのEs層を可視化しているらしい。
詳細は(http://gwave.cei.uec.ac.jp/~vor/contents/roti.pdf)
どういう仕組みなのかは難しくて解らないが、要するにこれまでは推測するしかなかったEs層の現在位置や分布場所、形状、移動方向が2次元映像として手に取るように見ることが出来るということ。
これは実に画期的なサイトだ。
トップページにあるスペクトル画像の特定の時刻をクリックすると,その時間を含む 1 時間分の Es層2次元分布データが見られ、更に1 日分の ムービーもダウンロード可能。
下の図は2021年6月17日の1200JST台のEs層画像。5分毎ごとの2次元画像になって表示される。
暖色系ほど強いEs層の存在を表記しており、直感的にEsをイメージすることが可能。
(出典:VHF 帯電波観測によるスポラディック E のモニタリング観測 - アクティブデータアーカイブhttp://gwave.cei.uec.ac.jp/cgi-bin/vor/vhf_jpn.cgi)
またNICTの日本の4か所の観測地点から得られた臨界周波数データもシンプルな表でまとめられて、一日のEs発生状況を直感的に見ることが出来る(稚内W、国分寺K、山川Y、沖縄O)。
(出典:VHF 帯電波観測によるスポラディック E のモニタリング観測 - アクティブデータアーカイブhttp://gwave.cei.uec.ac.jp/cgi-bin/vor/vhf_jpn.cgi)
これまでは想像するしかなかったEs層の正体がいよいよ準リアルタイムで見ることが出来る時代となった。
今後はこのデータも活用し、自分が受信したEs伝搬状況と照らし合わせてアマチュアならではの考察をしていきたい。
(GPS-TEC ROTIデータ出典:https://kaken.nii.ac.jp(KAKEN:科学研究費助成事業データベース/VHF 帯電波観測によるスポラディック E のモニタリング観測 - アクティブデータアーカイブhttp://gwave.cei.uec.ac.jp/cgi-bin/vor/vhf_jpn.cgi)
(引用は出典元の科学研究助成事業サイトの利用規定にある「文部科学省ウェブサイト利用規約)【https://www.mext.go.jp/b_menu/1351168.htm】に準拠)
専用のマルチバックLC-192の容量不足を鑑みて、従来の大型リュックでもIC-705を安全に搬送出来るアイテムを探してみた。
他のユーザーの方も試されているように、ミニ三脚は必須アイテムのようだ。
自分もカメラ量販店にて2000円台の「Fotopro 卓上ミニ三脚 SY-310」 という製品を新たに購入。IC-705に装着してみると心地よくフィットする。
角度も簡単に変えられるし、タッチパネルを操作してもぶれる事もなく非常に良い。
アイコムもアンテナを標準装備しなかった分、代わりにミニ三脚を付けてもよかったような。
さて、これらを持ち運ぶ容器としてカメラバッグを量販店で諸々物色。
あまりサイズに余裕がないとLC-192の二の舞なので、少々大きめのカメラバッグを探す。
それで見つけたのが コールマン カメラインナーバッグMサイズVCO-8744。
内寸はW240×H180×D100.
IC-705が上向きにすっぽり入り、奥行きは2倍以上ある。やや大きすぎる感があるが、マイクを装着したままミニ三脚も含めて収納出来る。防水処理もあり。
液晶部分はマジックテープで固定可能な中仕切りのクッションを敷いて保護可能。
IC-705には念のためプチプチの緩衝材を巻く。
横幅も若干余裕があるが中仕切りを利用してサイズ調整可能。
余ったスペースに予備電池も入れられそうだ。
収納してみると中で動くこともなくフィット。
これを普段移動に使っている大型リュックに入れてみると巧く収まってくれた。
荷物が多いハイキングやキャンプを伴う移動運用にはこちらのアイテムで行けそうだ。
一方、軽装の場合は専用のマルチバックLC-192で十分だろう。
アンテナ同軸コネクターやCWジャックの形状を改めてL型に統一。
また、本体を固定するネジが奥まで入らなかったのはやはり留め金の不良だったようで、改めて代用できる雲台ネジに交換するとしっかり固定出来た。
電鍵ケーブルはマルチバックサイドのスリットから入れられる。
アンテナもL型コネクターを挟んだおかげで窮屈感も解消。
クリップ基台を介してストレスなくアンテナ交換出来る。
これでLC-192使用感もかなり改善された。
あとはやはり運用中の液晶部分の保護をどうするか。
フィールドではいくら注意を払っても何かにぶつけることは必至。
これまで使ってきたFT690Mk2やFT-817もソフトケースに入っているにも拘らずいくつか傷がある。
ましてこれだけ液晶部分が大きいIC-705だとちょっとしたことで致命的な損傷になってしまう。
操作時以外は常に液晶を保護できるカバーが欲しいところだ。
未だ局免変更が完了していないのでIC-705での移動運用はまだお預けだが、その準備は着々と進んできた。
諸々手間や費用もかかるが、これも新しい無線機を楽しむための一環と考えればよいかもしれない。
余談だがやっとIC-705購入記念品の煎餅を開封。
賞味期限は9月なのでまだ問題ない。缶もレアアイテム。
7月1日、アイコムIC-705専用のマルチバック LC-192を購入。
当初は導入するつもりはなかったが、移動運用時の持ち運び手段として諸々思案したものの、結局メーカー純正のマルチバックが妥当な選択ではないかと考えた。
仕様は以下のとおり(メーカーサイトより抜粋)
●寸法
約255(W)×375(H)×148(D)mm (ショルダーベルト、ハンドルを除く)
●荷室容量
約11L
●重量
約1kg(付属品を除く)
●材質
ポリエステル
●特長
・アンテナの取付が可能なサイドプレート
・BP-272が3つ入る収納ポケット
・A4サイズが収まる背面ポケット
・アンテナ/マイクのケーブル通し口
・携帯機/マイクが装着可能なショルダーベルト
・ネームプレートホルダー
・機材に応じてバッグの中を仕切る、調整可能な仕切り板を標準装備
●メーカー希望価格
¥13,800円+税
小さめのリュックという感じ。
先着1000名のオリジナルLEDランタンはまだ付いていた。
マルチバック上部にIC-705を納める空間がある。
IC-705の底部にはカメラ三脚仕様のネジ穴があるのでそこに固定するネジが付属している。
ただネジ止め素材は薄く、あまり耐久性はなさそうだ。
ネジ止め作業は窮屈。あとなぜかネジが奥まで入らない。
仕様なのか不良品のせいなのかは解らず。
この空間の底板には手前に出っ張りがあって押し込むとIC-705が固定される。
ただこのままだと下部の操作ボタンが埋まってしまうので、使用時には少しひっぱり出さねばならない。
マイクを取り付けたままだと窮屈感あり。収まりもいまひとつ。
収める際にはIC-705のディスプレイや操作ボタンにやたら触れてしまうから電源を入れたまま収納しないほうがよい。
また、横の空間に余裕がなく、マイクケーブルやアンテナ同軸の引き回しに難儀する。
IC-705のマイクケーブルは保護金具がアース端子にネジ止めされているので、上部の穴から通そうとするといちいちドライバーでその保護金具を脱着しなければならない。
面倒なのでやむなく正面ファスナーの隙間から外に通す。
今回、アンテナ端子保護のために 第一電波工業(ダイヤモンド)製 ハンディアンテナ用(BNC)ユニバーサルクリップベース(回転機構付き) MCR2(MCR-2)も購入。
これをマルチバック横の板に挟んでアンテナを取り付けるようにした。
IC-705直結よりは端子の負担は軽くなる。
だが、これもマルチバックの横幅が狭いため、端子との間に余裕がなく窮屈。
L型端子を改めて挟むしかなさそう。
反対側のKEY端子も同様にL型ジャックでないと端子に負担がかかる。
純正マルチバックなのにもかかわらず、フィットするというよりも無理気味に押し込む感じ。
要はすべての端子類は側面の凹んだ部分からフロント幅内に収める前提の仕様で作られているので、LC-192を使う場合は、あらゆるジャックはL型必須ということになる。
はみ出てはいけないのだ。
通常のジャックの場合、アンテナ、マイク、KEYは収納時に外しておいたほうが無難。
クリップベースを横板に挟んでGAWANTを装着。
あと、購入する前から危惧していたのだが、トップヘビーになるのでバッグに入れたまま東屋の机やレジャーシートで運用するとバランスが崩れて、バックごと転倒し、最悪の場合、ディスプレイを破損する恐れもある。
さて、移動運用には無線機の他にアンテナ、ケーブル、資料等も必須。
必要最小限のツールでもこれだけある。
更に三脚、アンテナポール、カメラ等も持っていかねばならない。
ツールボックスはこのままでは大きすぎるので別の袋に入れ替えればなんとか収まるが、アンテナケーブルは無理。
こうなると、このマルチバック以外に搬送アイテムを用意しなければならなくなる。
あるいは持ち物を削り、アンテナケーブルを必要とするポケットダイポールは諦め、GAWANTとVHF用垂直ホイップのみの移動運用に限るか。
容積が小さいのは解っていたが、思った以上に入らない。
冊子が入るスペースもあるにはあるが、「ラジオ番組表」やJARLニュースがぎりぎり入るかどうか。
正直、ちょっとこれでは従来型の移動運用には使えそうになし。
運用時にICー705をバッグから出して運用するなら、敢えてこのLC-192に拘る必要もなくなる。
別途、カメラケースなりにIC-705を入れ、それごと従来の容積の大きいバッグを用いたほうが良いかもしれない。
あと防水加工はされていないので、雨天時には防水カバーも必須となる。
使用感はそれぞれなのでこれで充分と感じる人もあろう。
慣れもあるし、今後工夫を講じれば使い勝手の糸口が見つかるかもしれない。
6月21日に予約していたアイコムIC-705が到着。
メインリグとしては1987年開局以来、三代目。
初代FT-690MK2、二代目FT-817、そして三代目IC-705。アイコム製品は初めて。
IC-705の詳細スペックについては以前のブログ参照。
●ハムフェアー時のレポート
●アイコムIC-705「プレ視聴会」見学
3月末発売の予定だったが「コロナ禍」で延期。やっと6月末に発売となった。
早速開封。
予約特典の煎餅付き。
FT-817の梱包と比べ、倍近い大きさ。
開封すると販売店サービスのコールサインステッカーが同封されていた。
分厚いマニュアル。
FT-817も15年以上使っているが全機能の2割程度しか活用していない。メモリーにも殆ど登録していないから、このIC-705も果たしてどれだけ使いこなせるか未知数。
内容物は本体にマイク、バッテリー、電源コード、予備ヒューズ等。
まず、クッションシートを底部に貼り付ける。
次にマイクロフォン。
なぜかジャックが二つ。
マイクがスピーカーにもなるそうだが、屋外でも常置場所でも基本はイヤフォーン。
音が外に漏れるのは極力避けたいのでこれはあまり自分の無線運用スタイルに合っていない。
マイク接続に関してはFT-817のほうがシンプル。
わざわざGND端子を外してマイクプレートを取り付けるのが億劫。
ただ、無線機やラジオで故障しやすいのは物理的衝撃や圧力で接触不良による各種端子周辺。
これまでのトラブルは殆どがこの部分だった。繰り返し脱着する部分なのでどうしても無理なストレスが発生する。それを防止する工夫は必要だ。
バッテリーを装着して基本的な準備は終わる。
FT-817の隣に何とかスペースを設けて置いてみる。
少々不安定だがアンテナ端子に同軸ケーブルを接続して設置完了。
スピーカー端子はオーディオセレクターに接続。マイクのスピーカージャックが余計に宙ぶらりんになるが仕方なし。
局免の変更申請は昨日したばかりなのでまだ電波は出せない。
まだマニュアルは熟読していないが、取り急ぎFMとAMの受信性能を調べてみる。
FM放送帯はWFM,FMモード両方対応。
但しFMモードだと音声が「モガモガ」状態で実用に耐えず、結局WFMに戻す。
またWFMモードではデジタルIFフィルターは選択出来ないようだ。
ログペリに接続すると都内強電界域ではアンテナの向きによっては混変調、相互変調起こす。
RFゲインを変えてもあまり効果なし。
しかしアンテナの向きを調整すれば一般のFMラジオレベルの受信性能あり。
FT817よりは実用に耐える。
ただF777等のFMチューナーと比べると数ランク劣るか。
近隣CFMもチューナーで受信出来る局がIC-705では入らない場合も。
スペクトラムスコープは最大±500KHz?。FM放送帯全体を一括して表示確認は無理なのか?
マニュアルを熟読していないので表示範囲がこれ以上拡大出来るかは不明。
次にAM放送帯。
中波帯はDPアンテナを同軸の芯線のみ接続のほうが感度上がる。
なぜか波長の合っていないV,UHF帯域のログペリで受信したほうがFB.理由はよく解らず。
AM受信性能は良好。
混変調、相互変調もなし。ノイズも乗らない。
特にデジタルIFフィルターが利いてローカル局の混信を綺麗にカット。通信型受信機並みの性能。
昼間は1557KHzのSBS熱海も入る。
936KHzで秋田放送や宮崎放送がTBSのサイドQRMなしに受信可能。
また久しく常置場所で受信出来なかった1665KHzの東京マーチスも入感。
スペクトラムスコープでMW放送帯をほぼ一括で表示できるのは便利で画期的。
夕方と深夜の受信状態の違いが視覚的に確認出来るのもよい。
まだ暮れぬ18時台は1134KHz文化放送中心に±500KHz内にはローカル局のみが見える。
しかし夜間にはたくさんの遠距離局が入感していることが直感時に解る。
またここ数年前から常置場所でVHF帯に発生源不明の等間隔ノイズが発生していたのだが、これもIC-705のスペクトラムスコープで見事可視化。
すでにスペクトラムスコープ搭載のRXを使っているユーザーからするとこれが普通なのだろうが、自分にとっては全てが新鮮。
FM放送受信はいま一つだったがAM放送はBCLラジオとして充分な性能を有する印象。
ディスプレイタッチで直感的ビジュアル的に操作、送受信バンドを把握出来るポータブル機は従来の同ジャンル機と比べてもワンランクステージが上がった感がある。
しかし、このIC-705の形状が従来のポータブル機のような「お弁当箱」型ではなく、レンガ状なため、単体で持ち運ぶ方法が思いつかない。
FT690MK2やFT-817はショルダーベルトで首から提げて容易に扱えるが、IC-705ではそのような状態で操作は難しい。
専用マルチバッグLC-192が用意されているが、背負ったままでは別途スマホ等で遠隔操作が必要だし、容量がやや少なく、徒歩移動となると別途荷物を入れるバッグが必要となる。
FT-817ならば専用ソフトケースに入れて無造作にリュックに詰め込んでも問題なかったが、このIC-705は専用ソフトケースもなく、剥き身だとディスプレイが破損する恐れもあってそうもいかない。
理想を言えば背中でなく、前に抱えるように持ち運べるフロント型の専用バッグがあると良いのだが。
現状ではやはりLC-192を導入するのが安全な搬送方法かもしれない。
欲を言えば黒だけでなく、迷彩柄があると好みに合う。
あと、IC-705はアンテナ端子がひとつなのでHFとV・UHFアンテナ脱着を繰り返すと余分な負担がかかり、故障の原因となり得る。そのトラブルを避けるため、同軸切り替え器は必須。
まだまだIC-705を有効に使いこなすには諸々関連アイテムを整備する必要がありそうだ。
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