受信機/アンテナ

ヤエスBluetoothイヤホンマイク SSM-BT20を導入(2025年9月1日)

先日、八重洲無線のBluetoothイヤホンマイク SSM-BT20を導入。
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移動運用時のストレス要因の一つであるケーブルの絡まり。
アンテナ、アース線、電鍵ケーブル、マイク、同軸ケーブル、カップラー接続ケーブルにイヤフォーンケーブル等。
こんがらがって足に引っかけたり、無線機を倒したりでとにかく煩わしい。
出来るだけコードレスを図り、ストレスを取り除きたい。
以前にもBluetooth骨伝導ヘッドフォンを試したことがあった。
フォーン時には何とか使えたが無線機メーカー純正製品ではないためかCW時には遅延が大きく、符号が正確に打てない。
更に骨伝導が余り馴染まず、結局ほとんど使わなくなった。
また、送信も可能なヘッドセットを試してみたかった。
そこでネットの動画サイトなどを参考にして導入したのが八重洲Bluetoothイヤホンマイク SSM-BT20。
価格は3267円。IC-705でも動作確認済み。
性能的に同程度のアイコム推奨IJKP BTH-102がベターであったが価格が8500円程するので安い方のヤエス製を選択。
早速ペアリングして性能をチェック。
一度ペアリングすれば電源を入れた際、自動的に認識する。
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マルチファンクションボタンを3秒以上押すと電源が入る。
5秒以上押すとオフに。
送信は短押し2回。
受信切り替えは短押し1回。
VOXにも対応。
ただ、何故かVOLボタンは反応せず。
これはIC-705本体のVOLノブで調整すればよいので大きな問題ではない。
幸いなことに遅延が僅かでCW時にも使えるのが最大の利点。
やはり無線機専用メーカー品なのでこの辺りは考慮して作られている。
ただこのBluetoothイヤホンマイク使用時にもIC-705本体のスピーカーは生きていて音が鳴る。
また純正スピーカーマイクを接続しても今度はマイクから音が流れてしまう。
マニュアルを見ても設定でスピーカーやマイクを無音にすることは出来なそう。
結局スピーカーを無効にするにはイヤフォーン端子に純正マイクとは別の3.5mmプラグを挿入する以外策はなさそうだ。
そこで、もう断線して使えなくなったイヤフォーンをプラグの所だけ残しBluetoothイヤホンマイク使用時にIC-705のイヤフォーン端子に装着。
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これで音がシャットアウト出来、じゃまなコードもいらなくなった。
そもそも移動運用時にスピーカーから音を流す事自体、控えたほうがよいのにポータブル機に無音設定がないのか不思議に思う。
入念に探せばどこかにあるのかもしれないが、現段階ではイヤフォーン端子にプラグを挿入する以外スピーカーを無効にする手段は見つからなかった。

 

一方、SSM-BT20にはイヤーパッドが付いているのだが、この装着方法が難しく、あっさり破損させてしまう。
取っ手の部分を持ちながらイヤフォーン部に被せるコツが必要なのだがマニュアルには一切記載なし。
この辺りは要改善。
いずれにしろ、次回の移動運用からこのSSM-BT20を実戦投入していこうと思う。

 

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FTX-1シリーズ雑感

昨年のハムフェアにて発表された八重洲のオールバンドポータブル機FTX-1シリーズが5月に入って公式サイトで正式にラインアップ。
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タイプは3種類。
●FTX-1 Field 
メーカー希望価格:159,500円 (税抜 145,000円)
構成品:フィールドヘッド
    大容量リチウムイオンバッテリー 他
●FTX-1 optima-50 
メーカー希望価格:237,600円 (税抜 216,000円)
構成品:フィールドヘッド
    大容量リチウムイオンバッテリー SBR-52LI
    SPA-1M (50W パワーアンプ)他
●FTX-1 DX
メーカー希望価格:231,000円 (税抜 210,000円)
構成品:フィールドヘッド
    100Wパワーアンプ他
   

 

詳細な性能などは既に公式サイトや他のブログ、動画サイトで紹介されているので割愛。
昨年夏のハムフェアで発表されたFTX-1Fはフィールドヘッドの部分のみ。
Fは FieldのFから取ったと推定される。
このFTX-1フィールドヘッドにそれぞれ50W、100Wのアンプをセパレートで付属させたものがFTX-1シリーズ。
(以下個人的感想)
正直、FT-817/818の後継機を期待したユーザーという立場から評すれば違和感しかない。
FTX-1Field以外の2タイプは既存の50/100w据え置き機で事足りる。
もはやFTX-1 DXはポータブル機ですらない100w固定機だ。
恐らく海外仕様のタイプをそのまま国内販売向けに出しているのだろうが、そもそも日本の法規では移動する局に100W機は認められておらず、フィールドヘッドだけ外しても移動運用で使用する事が免許上出来ない。
これでは何のためにセパレートにしているのか意味不明。
またFTX-1 optima-50もパワーアンプ込みでの徒歩運用では明らかにオーバーウエイト。更に50W用電源を別途確保せねばならず、非現実的。
モービル運用なら既存の50W固定機で充分代替出来る。
これまたセパレートにする意味もなく、敢えてこの機種を選ぶ理由もない。
3アマ以上であれば屋外ではフィールドヘッドだけで5W運用し、常置場所ではアンプに繋いで50W仕様で運用するという使い方もある。
かつてFT690Mk2のような電池ボックスを切り離して10Wリニアを接続するタイプのポータブル機があった。
しかし常置場所が都心の住宅密集地だとパワーを出しても弊害の方が大きい。
「5wで繋がる局は0.5wでも繋がるが、5wで繋がらない局は10w出しても繋がらない」という経験則がある。
恐らく5wで繋がらない局は50w出しても繋がらないだろう。
要は電波を飛ばすにはパワーよりもロケーションやアンテナ利得が重要なのであり、自分の常置場所環境に限って言えば50w機は持ち腐れにしかならない。
移動運用では尚のこと。
車がないのでFTX-1 optima-50を徒歩でアンプごと持ち運ぶなんて論外だ。
標高で稼げば5wでも余りある。
更にフィールドヘッドのみのFTX-1 Fieldも機能的にIC-705と殆ど変らず、既にIC-705を使っているユーザーからすれば無理してFTX-1 Fieldに乗り換える動機付けに乏しい。
2波同時受信機能もハンディー機を別途持っていれば事足りてしまう。

 

FTX-1 Fieldの需要としてはIC-705をまだ未導入の移動運用POTA/SOTAメインの無線家位だろうか。
一方、FTX-1 optima-50やFTX-1 DXが既に50/100Wの固定機を所有している移動しない無線家にとって敢えて買い替えるほど魅力があるかどうかは未知数。

 

結局のところ、FTX-1シリーズは何らFT-817/818後継機としての役割を果たせておらず、最もその登場を期待していた肝心の徒歩QRP移動運用ユーザーに肩透かしを食らわし、待たせた挙げ句の落胆しか与えなかったという印象。

 

八重洲が目指すべきはイラストのようなよりFT-817/818シリーズの血統を継承しIC-705と差別化を図り、QRPポータブルなコンセプトに寄せるべきだった。

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にも拘らず、ベクトルが逆方向の据え置き固定機と兼用させた時点で何かが間違っていたのだ。
恐らくQRP移動運用ユーザーに絞った製品では採算が取れないと判断したのかもしれない。
残念な事である。
別メーカーでのチャレンジを期待する。
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P-7DXの電池運用テスト(2025年3月28日)

春も近づき、いよいよ移動運用シーズン。
これまでIC-705とVX-3で過不足なくPOTA運用を続けているが、以前からエレクラフト社のKH-1も使ってみたい誘惑に駆られる。
ただ、現状では米国から個人輸入するしかなく、円安で高価。さらに保障認定やら手続きも煩雑で面倒。導入に至るまでには敷居が高い。
そこで、自宅常置場所で使っているミズホ無線7MHzCWQRP機P-7DXを移動運用でも使えないかと思案。
このリグの電源はDC9.5V。
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常置場所ではDC13.8Vの安定化電源でも問題なく使えている。
屋外の場合は電池運用で1.5V単三6本直列で動くはず。
乾電池をあまり使い捨てしたくなかったので在庫のニッケル水素電池eneloopを利用することに。
ただeneloopは単三1本の電圧が1.2Vで直列6本では7.2Vにしかならず。
そこで2本増やして8本にすれば9.6Vとなって作動条件を満たしそうだ。
単3電池8本入る電池ボックスを購入し、eneloopを直列に繋ぎ、測定。
10V位出ているようで大丈夫そうだ。
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実際、P-7DXに繋ぐと問題なく作動した。
早速近くの区立公園に出掛け、運用テスト。
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アンテナはGAWANT7.
P-7DXにはSWR計がないのでGAWANT7のチューニングボックスのダイヤルでノイズが最大になる点に合わせ運用。
丁度寒冷前線通過中で空電ノイズも多く、今回、このアンテナと0.5Wでは交信には至らなかったが、コンディションやロケーションがもっと良くて、直接給電釣り竿アンテナとの組み合わせなら何とかいけそうな手ごたえを感じた。
因みにQRP経験則として「5w運用で繋がる局は0.5Wでも繋がる。一方、5wで繋がらない局は10w出しても繋がらない」。
ICー705の5W運用で実用的な移動運用が可能なので、P-7DXの0.5WQRPPでもある程度稼げるはずだ。
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ところでP-7DXは平成19年11月30日以前に製造された旧スプリアス規格の無線機に相当するから、改めてスプリアス確認保証を受けることが必要になるようだ。
JARDの「スプリアス確認保証可能機種」リストには含まれているようだが、P-7DXは「自作機」扱いになるようで申請の仕方が今一つ解らない。
今のところ、コロナ禍による省令改正で旧スプリアス規格の無線設備の使用期限は「当分の間」延期されており、このまま使っていても問題ないようだが、確認保障の手続きは煩雑でよく解らず難儀する。
古い無線機を使い続けるのはいろいろと面倒が多い。

 

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移動運用その273/GAWANT-7テストと東京都八王子市高尾山移動(2021年8月1日)

先日、小型エンドフェッドアンテナ「GAWANT」(しながわハンコ倶楽部)の7MHz版「GAWANT-7」を導入。
頒布価格は6000円。
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これで移動先でも18~29MHz帯同様、手軽にGAWANTで7MHz帯にQRV出来るようになる。
(もっとも7MHzといってもQRPでCWモードのみの運用)
このバンドは他のHF帯が沈黙していてもいつも賑やかだ。
しかし、徒歩移動だと本格的な7MHz用アンテナを用意するのは難しい。
これまではホイップのBNC-750を使っていたが、ラジアル線が必要の上に、ロッドアンテナ調整が難しく、長さを微妙に伸縮させた上に、手を翳してSWRが最も落ちる位置を探しながらQRVするという煩雑さ故、移動先ではあまり7MHzには出なかった。
その点、GAWANT-7はラジアルもいらず、調整もダイヤルだけ。
自分のQRP徒歩移動運用スタイルには最もマッチしている。
早速、8月1日の日曜にGAWANT-7テストのため、高尾山に移動運用。
都内は34Cの猛暑。
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ケーブルカー麓駅に着いたのは13時15分頃。
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流石にこの暑さだと時勢柄もあってハイカーも比較的少ないか。
いつもの高尾中腹にある神変山に着いたのは13時40分過ぎ.
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まずはGAWANT-7で7MHzにオンエア。
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ダイヤルを微妙に回して同調点を探る。従来のGAWANTと比べ、かなりシビア。
何とかSWRがCWモード帯で最も下がるポイントを見つける。
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ラジアルなしでも充分な値に収まったようだ。
ワッチすると休日とあって多くの移動局が出ている。
が、強く入感している局をいくつか呼んでみるが、なかなか取ってくれず。
最大5w出してもコールバックがない。
SWRは落ちているので電波は出ているはずなのだが。
時々空電が入ってコンディションはあまりよくない。
ラジアルを付けてみたりとカット&トライを繰り返してみるが情況変わらず。
やっと15時過ぎに3エリア移動局をお呼び掛けするとコールバックあり。
RST599を頂いたので、取り敢えずは電波は出ているようだ。
元々7MHz帯で5w以下QRPだと殆ど気が付かれない場合が多く、特にコンディションが悪いとボウズで終わる。
相当「耳」のよい局に拾ってもらうしかない。
このGAWANT-7を使って18,21MHz帯にQSYしてみるが、信号が強く入る同調点が見つからない。
どうやらアンテナを短く調整する必要があるようだ。
21MHzCWモードで強く入感する局を見つけたので従来のGAWANTに代えてコールするとすぐに応答が。こちらは0.5Wでも繋がる。
GAWANT-7は思ったより調整に手間が必要なようだ。
改めて別のロケーションやコンディションの時に試さないと総合評価は出せないが18~29MHz帯は普通のGAWANTのほうが使い勝手がよさそうだ。
神変山はいつもながら殆ど人は訪れず、蝉時雨のみ。
セミの抜け殻もすぐ見つかる。
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15時半過ぎから50MHz帯CWモードに少し出て、16時20分頃、神変山を撤収。
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高尾山山頂に期間限定の五輪モニュメントが設置されているので、せっかくなので登ってみる。
この暑さ故、神変山から山頂までは結構きつい。
17時に山頂着。
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この時間になるとハイカーも疎ら。
モニュメントの前にもあまり人はいない。
ヒグラシの蝉しぐれが賑やか。
木陰に入ると抜ける風が心地よい。
少しだけVX-3で430FMにQRVし、5局ほどお繋ぎ頂く。
17時半を回ると富士山のシルエットも浮かんできた。
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写真を撮って18時10分過ぎ、山頂を撤収。
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普段の夏ならビアマウントが営業しており20時以降もケーブルカーが運行しているのだが、この時勢で18時に終電。徒歩で下山するしかない。
駅周辺は閑散。
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暗くなった1号路を一人下る。
意外にも虫取りの家族連れグループを何組か見かける。
夜の高尾山は昆虫採集の場としても人気なのだろう。
19時半過ぎにやっと京王高尾山口駅に到着。
QSO TNX.
今回の交信分QSLも自作イラストのオリンピック仕様カード発行予定。

交信データ
移動地/東京都八王子市高尾山神変山及び高尾山山頂
交信日時/2021年8月1日
運用時間/1402~1746JST
周波数/7・21・50・430MHz/CW・FM
天候/晴れ

無線機/IC-705・VX-3
アンテナ/RH-770・ミズホPAN-62・GAWANT・
GAWANT-7・SRH805S
出力/0.1~5W
延べ交信局数/13
7MHz1(CW1)・21MHz1(CW1)、50MHz5(CW5)、430MHz6(FM6)
交信相手所在地/
東京都6(目黒区、世田谷区、西東京市、立川市、多摩市、町田市)
神奈川県3(横浜市都筑区、座間市、綾瀬市)
千葉県1
(松戸市)
埼玉県1
(草加市)
群馬県1(邑楽郡明和町)
京都府1(上京区)

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GAWANTのロッドアンテナ交換(2021年3月23日)

先日の移動運用で愛用していたGAWANTのロッドアンテナ部分が途中から抜けてしまった件。
このままだと通常の伸縮が出来ず、どうしたものかと思案。
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ネット通販で同様のロッドアンテナを探し、自分で取り換える事も考えたが画像だけでは規格が解らない。
ノギスも持っていないので正確に大きさを測る術もないため、やはり実物を見て購入する必要がある。
いろいろ検索してみると秋葉原のラジオセンター内にある「菊池無線電機」という店舗がロッドアンテナ修理も取り扱っているという事なのでGAWANT持参で赴いてみた。
秋葉原全体が「萌えキャラ」一色に染まる昨今、この一角だけ「昭和」から時間が停止しているような空間。
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店先に着いたのは15時半頃。まだ店は閉まっていて1時間後に開くという表示板が下がっていた。
それまで別の場所で時間を潰し、16時半過ぎに再び赴くと店は開いており、戻っていた高齢の店主さんに声をかけ、要件を伝える。
早速、規格に合うロッドアンテナを見つけて頂く。
アンテナだけ購入して自分で交換するつもりだったが、その場で作業していただけるとは恐縮。
同じ長さのロッドアンテナ在庫がなく、若干短いものになったが、すぐに元通りに。費用も想定内。
今時、アナログなラジオ周辺部品を懇切丁寧に即時交換修理していただける店があるなど奇跡に近い。
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この日、自分が見て回った限りにおいて、ロッドアンテナを扱っていたのはこの「菊池無線電機」だけであった。
単純にデジタル機器とを比べても意味はないが、先日ノートパソコン修理で法外な修理費を請求してくるメーカーや修理業者と比べると雲泥の差だ。
ここがなくなったらもうアナログなロッドアンテナ交換とかは自分で処理するしかなくなるだろう。
貴重なお店である。

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DIAMOND「RH770」導入(2020年12月20日)

先日、第一電波工業製144/430MHz帯高利得2バンドハンディーロッドアンテナ「RH770」を購入。
カタログスペックは以下のとおり。
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●DIAMOND「RH770」
型式:1/2λノンラジアル(144MHz)、5/8λ2段ノンラジアル(430MHz) 
■利得:3.0dB(144MHz)、5.5dB(430MHz) 
■耐入力:20W 
■接栓:BNC-P 
■全長:930mm (フルサイズ), 223mm(最短サイズ) 
■重量:85g 
■ロッド段数:10段


これまでハンディー機VX-3では携帯性優先の小型アンテナ「SRH805S」を使用していたが、電波の飛びはいまひとつ。
そこでロッドアンテナながらモービルホイップ並みの性能を有するとして評価の声が高い「RH770」を導入してみた。
伸ばすと1m近いが縮めると22cm程度で収納しやすい。
VX-3に装着するとややトップヘビーになってアンテナ端子に負担が掛かりそうだが、垂直に保てば何とか大丈夫そう。
まず、所有している既存のハンディーアンテナと大きさを比較してみる。
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左からVX-3本体と装着済み「SRH805S」
真ん中が今回新たに購入した「RH770」(収納時)
右がFT690Mk2付属の50MHz用ローディングホイップアンテナ「YHA-6」(収納時)
圧倒的に「SRH805S」のコンパクト性が勝る。そのままウエストポーチに収められるのが最大の利点。
「RH770」も「YHA-6」よりは短い。重さも若干軽いか。
次にFM放送受信性能を比較してみる(表参照)。

VX-3アンテナ別FM放送受信情況比較リスト

受信地/東京都杉並区自宅木造2階屋内
受信機/VX-3
(シグナルはVX-3インジケーターレベル9段階)

周波数(MHz) 局名

 

イヤホーンANT

 

SRH805S   

RH770

 

 

YHA-6

78.0 BAY-FM
3

-

5

5~9
78.6 FM富士
3

-

3

5
79.5 ナック5
9

-

9

9+
80.0 東京FM
9+

5

9+

9+
80.7 NHK千葉
5

-

5

5
81.3 J-WAVE
9+

5

9+

9+
82.5 NHK東京
9+

5

9+

9+
83.4 FM世田谷
5~7

-

9

9
84.7 横浜FM
9

3

9

9
85.1 NHK浦和
5

-

9

9
86.6 東京FM(檜原)
9

3

9

9
89.7 INTERFM
9

3

9+

9+
90.5 TBS補完
9+

5

9+

9+
91.6 JOQR補完
9+

5

9+

9+
93.0 LF補完
9+

5

9+

9+


屋内での在京ローカル局のみの受信比較。
大きさとは逆に「SRH805S」はかなり劣る。ただこのアンテナ装着時にはイヤフォーンアンテナでFM局を受信するので支障はない。
「RH770」と「YHA-6」には然程大きな差はないが、波長が近い6m用「YHA-6」のほうが幾分FM受信感度が勝る。
今後は実際に移動運用で「RH770」の使用感をチェックしてみたい。

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IC-705周辺アイテム追加(2020年7月8日)

専用のマルチバックLC-192の容量不足を鑑みて、従来の大型リュックでもIC-705を安全に搬送出来るアイテムを探してみた。
他のユーザーの方も試されているように、ミニ三脚は必須アイテムのようだ。
自分もカメラ量販店にて2000円台の「Fotopro 卓上ミニ三脚 SY-310」 という製品を新たに購入。IC-705に装着してみると心地よくフィットする。
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角度も簡単に変えられるし、タッチパネルを操作してもぶれる事もなく非常に良い。
アイコムもアンテナを標準装備しなかった分、代わりにミニ三脚を付けてもよかったような。
さて、これらを持ち運ぶ容器としてカメラバッグを量販店で諸々物色。
あまりサイズに余裕がないとLC-192の二の舞なので、少々大きめのカメラバッグを探す。
それで見つけたのが コールマン カメラインナーバッグMサイズVCO-8744。
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内寸はW240×H180×D100.
IC-705が上向きにすっぽり入り、奥行きは2倍以上ある。やや大きすぎる感があるが、マイクを装着したままミニ三脚も含めて収納出来る。防水処理もあり。
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液晶部分はマジックテープで固定可能な中仕切りのクッションを敷いて保護可能。
IC-705には念のためプチプチの緩衝材を巻く。
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横幅も若干余裕があるが中仕切りを利用してサイズ調整可能。
余ったスペースに予備電池も入れられそうだ。
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収納してみると中で動くこともなくフィット。
これを普段移動に使っている大型リュックに入れてみると巧く収まってくれた。
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荷物が多いハイキングやキャンプを伴う移動運用にはこちらのアイテムで行けそうだ。
一方、軽装の場合は専用のマルチバックLC-192で十分だろう。
アンテナ同軸コネクターやCWジャックの形状を改めてL型に統一。
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また、本体を固定するネジが奥まで入らなかったのはやはり留め金の不良だったようで、改めて代用できる雲台ネジに交換するとしっかり固定出来た。
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電鍵ケーブルはマルチバックサイドのスリットから入れられる。
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アンテナもL型コネクターを挟んだおかげで窮屈感も解消。
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クリップ基台を介してストレスなくアンテナ交換出来る。
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これでLC-192使用感もかなり改善された。
あとはやはり運用中の液晶部分の保護をどうするか。
フィールドではいくら注意を払っても何かにぶつけることは必至。
これまで使ってきたFT690Mk2やFT-817もソフトケースに入っているにも拘らずいくつか傷がある。
ましてこれだけ液晶部分が大きいIC-705だとちょっとしたことで致命的な損傷になってしまう。
操作時以外は常に液晶を保護できるカバーが欲しいところだ。
未だ局免変更が完了していないのでIC-705での移動運用はまだお預けだが、その準備は着々と進んできた。
諸々手間や費用もかかるが、これも新しい無線機を楽しむための一環と考えればよいかもしれない。
余談だがやっとIC-705購入記念品の煎餅を開封。
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賞味期限は9月なのでまだ問題ない。缶もレアアイテム。

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マルチバック LC-192使用感(2020年7月4日)

7月1日、アイコムIC-705専用のマルチバック LC-192を購入。
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当初は導入するつもりはなかったが、移動運用時の持ち運び手段として諸々思案したものの、結局メーカー純正のマルチバックが妥当な選択ではないかと考えた。
仕様は以下のとおり(メーカーサイトより抜粋)

●寸法
約255(W)×375(H)×148(D)mm (ショルダーベルト、ハンドルを除く)
●荷室容量
約11L
●重量
約1kg(付属品を除く)
●材質
ポリエステル

●特長
・アンテナの取付が可能なサイドプレート
・BP-272が3つ入る収納ポケット
・A4サイズが収まる背面ポケット
・アンテナ/マイクのケーブル通し口
・携帯機/マイクが装着可能なショルダーベルト
・ネームプレートホルダー
・機材に応じてバッグの中を仕切る、調整可能な仕切り板を標準装備

●メーカー希望価格
¥13,800円+税

小さめのリュックという感じ。
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先着1000名のオリジナルLEDランタンはまだ付いていた。
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マルチバック上部にIC-705を納める空間がある。
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IC-705の底部にはカメラ三脚仕様のネジ穴があるのでそこに固定するネジが付属している。
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ただネジ止め素材は薄く、あまり耐久性はなさそうだ。
ネジ止め作業は窮屈。あとなぜかネジが奥まで入らない。
仕様なのか不良品のせいなのかは解らず。
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この空間の底板には手前に出っ張りがあって押し込むとIC-705が固定される。
ただこのままだと下部の操作ボタンが埋まってしまうので、使用時には少しひっぱり出さねばならない。
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マイクを取り付けたままだと窮屈感あり。収まりもいまひとつ。
収める際にはIC-705のディスプレイや操作ボタンにやたら触れてしまうから電源を入れたまま収納しないほうがよい。
また、横の空間に余裕がなく、マイクケーブルやアンテナ同軸の引き回しに難儀する。
IC-705のマイクケーブルは保護金具がアース端子にネジ止めされているので、上部の穴から通そうとするといちいちドライバーでその保護金具を脱着しなければならない。
面倒なのでやむなく正面ファスナーの隙間から外に通す。
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今回、アンテナ端子保護のために 第一電波工業(ダイヤモンド)製 ハンディアンテナ用(BNC)ユニバーサルクリップベース(回転機構付き) MCR2(MCR-2)も購入。
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これをマルチバック横の板に挟んでアンテナを取り付けるようにした。
IC-705直結よりは端子の負担は軽くなる。
だが、これもマルチバックの横幅が狭いため、端子との間に余裕がなく窮屈。
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L型端子を改めて挟むしかなさそう。
反対側のKEY端子も同様にL型ジャックでないと端子に負担がかかる。
純正マルチバックなのにもかかわらず、フィットするというよりも無理気味に押し込む感じ。
要はすべての端子類は側面の凹んだ部分からフロント幅内に収める前提の仕様で作られているので、LC-192を使う場合は、あらゆるジャックはL型必須ということになる。
はみ出てはいけないのだ。
通常のジャックの場合、アンテナ、マイク、KEYは収納時に外しておいたほうが無難。
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クリップベースを横板に挟んでGAWANTを装着。
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あと、購入する前から危惧していたのだが、トップヘビーになるのでバッグに入れたまま東屋の机やレジャーシートで運用するとバランスが崩れて、バックごと転倒し、最悪の場合、ディスプレイを破損する恐れもある。
さて、移動運用には無線機の他にアンテナ、ケーブル、資料等も必須。
必要最小限のツールでもこれだけある。
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更に三脚、アンテナポール、カメラ等も持っていかねばならない。
ツールボックスはこのままでは大きすぎるので別の袋に入れ替えればなんとか収まるが、アンテナケーブルは無理。
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こうなると、このマルチバック以外に搬送アイテムを用意しなければならなくなる。
あるいは持ち物を削り、アンテナケーブルを必要とするポケットダイポールは諦め、GAWANTとVHF用垂直ホイップのみの移動運用に限るか。
容積が小さいのは解っていたが、思った以上に入らない。
冊子が入るスペースもあるにはあるが、「ラジオ番組表」やJARLニュースがぎりぎり入るかどうか。
正直、ちょっとこれでは従来型の移動運用には使えそうになし。
運用時にICー705をバッグから出して運用するなら、敢えてこのLC-192に拘る必要もなくなる。
別途、カメラケースなりにIC-705を入れ、それごと従来の容積の大きいバッグを用いたほうが良いかもしれない。
あと防水加工はされていないので、雨天時には防水カバーも必須となる。
使用感はそれぞれなのでこれで充分と感じる人もあろう。
慣れもあるし、今後工夫を講じれば使い勝手の糸口が見つかるかもしれない。

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コメット新型9バンドアンテナUHV-9を常置場所に設置(2020年6月4日)

約25年ぶりに常置場所に新たなアンテナを設置。
機種はコメットアンテナ製のUHV-9。
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50MHz 帯・144MHz 帯・430MHz 帯を基本にHF 帯3.5~28MHzバンド(24MHz帯除く)のコイルを追加することにより、最大 9 バンドで使用出来る固定、移動兼用のバーチカルアンテナ。
メーカーサイトによる仕様は以下の通り。


●UHV-9

3.5/7/14/18/21/28/50/144/430MHz マルチバンド 移動用/固定用
●周波数・利得

3.5MHz~28MHz:短縮 (1/4λ)
50MHz:2.15dBi (1/4λ)
144MHz:2.15dBi (1/2λ)
430MHz:5.5dBi (5/8λ 2段)
※アースが必要

V.SWR
インピーダンス1.5以下50Ω

耐入力

120W(SSB)

全長・質量

2.6m(3.5MHz対応時)
900g(全バンド対応時)


今年の3月に発売された新しい製品。
おそらくアイコムIC-705との併用を意識して商品化されたものと思われる。


現在、常置場所に上がっているアマチュア無線用アンテナは2本。
メインはクリエイトデザインのログペリアンテナCLP5130-1。
写真は1991年3月、完成当時の姿。
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50~1300MHzまで帯域があり、これ一本でV・UHF帯のアマチュア無線とFM放送遠距離受信を賄える。
かなり重量もあり、しっかりした屋根馬にローテーターも乗せたため、なかなか一人では建てられるものではなく、結局当時は業者さんに依頼した。
そのせいか1991年に建てて以来29年経つが、今でも問題なく使える。
現在でもなくてはならないメインアンテナだ。
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アマ無線用としてはもうひとつ、DPアンテナの一種である7MHz帯用ツエップ型ワイヤーアンテナが水平V字型に架かっている。
これも20年以上そのままだが特に劣化もなくCWのQRP運用ならまだまだ使える。
他に5エレのFM八木アンテナがベランダにあるがこちらは受信専用。1987年頃建てたものだからもう33年経っている。
結局、1987年にアマ無線開局してから常置場所に上げていたアンテナは開局当初のHB9CVを含めて3本だけ。
写真は1988年11月、家の物干し台に設置されていたHB9CV.
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近年は移動運用に重心が移ったので、あまり常置場所での設備更新の必要性はなくなっていた。
しかし最近GAWANTアンテナを導入して以来、移動運用で18~28MHz帯にも出られるようになり、常置場所でもたまにこのGAWANTを窓際に出して7MHzに加えてHF帯にQRV出来るようになったため、常置場所専用のHFアンテナも欲しくなってきた。
とはいえ、幅を取る大きなHFアンテナを上げるスペースはどこにもない。
小型のバーチカルANTやVダイポールも気になったが購入に至るモチベーションには達しなかった。
しかし、このUHV-9は予算、スペース的にも合致。
IC-705導入というタイミングもあり、久々に常置場所でのアンテナ増設に至った。
2004年以来、メインリグとして使ってきた八重洲FT-817はアンテナ端子が二つあってHFとV/UHFアンテナをストレスなく2系統使い分けることが出来たが、今月納品予定のIC-705はアンテナ端子がひとつしかない。
もっとも同軸切り替え器を導入すればよいのだが、更なる手間と費用負担が増える。
IC-705は常置場所でもメインで使っていきたいので一本のアンテナで賄う事が出来るUHV-9はその点でも購入の動機付けになった。


●UHV-9設置記
先月末、ネット経由にて購入したUHV-9が到着。価格は本体1万5千円弱。
このアンテナはラジアルがないと使えないので、CQオームから出ている「ラジアルセット」や、同軸、アンテナ基台等も同時購入。
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早速UHV-9を開封。
各バンドの短縮コイルや補助エレメント、固定用の六角レンチ2種類が入っている。
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設置場所は最近使っていない物干し台の柵。既存のアンテナからも比較的離れている。
早速設置に取り掛かるがアンテナ基台のボルトの長さが足りない。
やむなく物干し台の細い突起部分に取り付け。いずれはもっとしっかりした場所に設置する前提で作業続行。
ラジアルセットの接続金具をコネクターと基台の間に入れる。5本出ているラジアル線を放射状に展開。
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このアンテナは最大9バンドを任意で組み合わせて設置することが出来るようで、取り扱い説明書にはそれぞれの組み合わせ例が記されている。
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だから順番に読んでいくのではなく、自分が望む組み合わせのページだけを選べばよい。
とりあえず全てのバンドに出れるページを参考に組み立てていく。
アンテナ基部に全方向折り曲げ機構というのがあって、基台に設置したまま各エレメントを取り付け調整出来るようになっている。
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補助エレメント取り付けには付属している六角レンチでロックナットを緩めるのだが、老眼が進んだ目にはこれが小さくて扱い難い。うっかり外して落としてしまうともうどこにいったか解らなくなる恐れもあり慎重に作業する。
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常置場所でのアンテナ設営など久々だったので勘が鈍っていて部屋まで届くはずの同軸ケーブルが短すぎたりで思い通りに作業が進まず、改めて無線ショップに足を運んで備品を購入したりで時間を食う。
半日掛けてやっと設営完了。
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思ったよりコンパクト。
しかしトップヘビーで強風で折れないか心配だ。
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同軸ケーブルを部屋に引き込み、FT817とアンテナの間にSWR計を接続してマッチングを計る。
21MHzから上の430MHzまでは未調整でも概ねVSWRは下がるが18MHzより下は「HSWR」が出て実用に耐えられない。
補助エレメントを調整してみるがそれほど大きな差はない。
このアンテナのHF帯は小型化優先で全長をローディングコイルで短縮しているため使用可能帯域幅が狭い。
数ミリ幅で帯域が変わってしまうので調整が難しい。
またアンテナ設置場所やラジアルの配置や雨でも変動するらしく、あまり神経質になるときりがなくなる。
アンテナアナライザーがあれば調整しやすいのだろうが、めったにアンテナなど建てないのに何万円もする機器に投資するのはとても見合わない。
それにこの補助エレメントは容易にカット出来ないほどの硬さ。ニッパーやペンチでは困難。
他の方のレビューを読むと電動のこぎりでカットしたとのこと。
そんな道具は持ち合わせておらず、エレメントカットでの調整は諦める。
そこで移動運用のために購入していたが荷物になるため最近出番のなかったコメットのアンテナカップラーCAT-10を使ってみる。
するとこれがかなり効果あり。
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3.5MHz帯を除いてほぼ全バンドマッチングが取れて実用に耐えうるVSWRに納まってくれた。
早速設置した当日と翌日に7MHzCWで1,2,3,7、9各エリアと5WQRPで交信、21MHzCWでも1局QSO出来た。
従来の7MHzDPアンテナやGAWANTと比べても遜色ない印象。
ただ、3.5MHz帯だけはカップラーを使ってもマッチングが取れず、RST599で入感していた川崎市宮前区移動局を呼んでも気付かれず。
本体の調整がまだ必要かも。
取り合えずこれで最低限常置場所でのHFアンテナ環境は整った。
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しかし、アンテナカップラーを介してバンド切り替え毎にチューニングし直さなければならない煩雑さは否めない。
あとこのアンテナを徒歩移動運用に用いるのはやや難あり。
ラジアルやカップラーという荷物が増える上に、調整しているだけで陽が暮れてしまいそう。
徒歩移動だと最低限の機材しか持ち運べず、手間のかかる作業に時間は割けない。
移動に使えるといっても基本は車載前提のアンテナと思われる。
ラジアル等を必要としないDPやGAWANTが如何に徒歩移動において優れものアンテナであるかを思い知る。
IC-705にはいずれオプションで専用のオートアンテナチューナーも出るようだから期待したい。

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八重洲FT-690MKⅡに久しぶりに火を入れる(2019年9月7日)

2004年購入以来、ずっと固定、移動共両方メインで使用してきたFT817。
以前からのKEYジャック接触不良状態が酷くなってきたので、先週、八重洲の修理受付に出す。
修理完了まで凡そ3週間はかかるという話。
今、自分が現役で使用しているRXはFT-817を除くと、スタンダードVX-3(144、430FMハンディー)とミズホP-7DX(7MHzCW、QRPP機)のみ。
他には1987年開局当時から17年ほど使用し、今は休眠状態のFT-690MKⅡがあるだけ。
以前から老朽化で受信諸々劣化しており、FT-817購入以降はもう10年以上も稼動させていなかった。
このFT-690MKⅡは名機といわれる先代のFT-690を受け継いだポータブル機。
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1970年代半ばから1980年代半ばにかけて、アマチュア無線の入門バンドとして50MHzが若者層に流行し、メーカーもアイコムIC-502、IC-505、トリオTR-1300、松下 RJX-601、 RJX-610、八重洲FT-690等の6mポータブル機が一世を風靡したという。
自分がアマチュア無線を始めたきっかけはFMラジオのDX。Es伝播の虜になったので波長も近い50MHzでの開局は必然で、馴染みやすいバンドだった。
従業者免許を取った1987年頃は、すでに6mポータブル機ブームも一段落したのか、リグの種類も少なく、メジャーメーカー製ではこのFT690MKⅡ位しか生産販売していなかった記憶がある。
他にはミズホのピコシリーズ等もあったが、アマ無線を始めたばかりの者には手を伸ばし難かった。
FT-690MKⅡの主な仕様は以下の通り。オールモードと謳いながらなぜかAMがなくなっている。
周波数範囲/50.0~54.0MHz
電波形式/SSB・CW・FM
電源電圧/外部 DC13.8V
     内部 単2電池9本
サイズ/幅148mm×高さ57mm×奥行き192mm
送信出力/2.5w(LOW・250mw)

宣伝コピーは「アウトドアーへ飛び出そう 青春ポータブル」。
パンフレットの女の子が印象的だった。
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取り扱い説明書も健在。
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オプションのFT-6020を接続すれば10w運用可能になる。
このラインアップで自宅にHB9CVを建てて、開局から約17年間、メインリグとして使い続けた。

そのFT-690MKⅡを久々に動かしてみた。
不覚にも電池を入れっぱなしにしていたため、液漏れのため電池ボックスのスプリングが腐食してこのままでは電池運用は不可能。
外部DC電源は入るものの、電波は出ず。マイクも老朽化してPTTが接触不良を起している様子。
ツイッター等でOM諸氏のアドバイスを受けてあれこれやっているうちに、やっとFMモードとSSBモードで電波が出るようになった。
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しかしなぜかCWモードだけNG.
受信はFMは正常だがSSBは歪んで音声としてまともに聞き取れない。
それでもこの日、50MHzFMで1局QSO出来た。
このRXで交信したのはおそらく10年ぶり位か。
FT-817はMAX5wだからFT-690MK2+FL-6020で10w出したのも久々。
操作性はFT-817よりもよいので逆に新鮮に感じる。
開局当時は6mFMでローカルさんとよくラグジューしたものだった。
購入して33年。FT-817導入前までの17年間、ずっと使い込んできたので、今でも辛うじて使用可能であることのほうが幸いなのかもしれない。
当然ながらもうメーカー修理は利かない。
古い無線機を修理してくれる窓口もあるようだが、おそらくかなり高額になろう。
そこまでして完全復活させる意義があるかどうか迷うところ。
同じ中古品をオークションで入手する方法もあるが、それはそれで何か違う。
この個体だから愛着があるのであって、同じ機種でも個体が別であったら拘る理由はなくなってしまう。
来年春には画期的なポータブル機、IC-705が発売される。でもなんだかFT-690MKⅡ完全復活も捨て難い選択肢だ。
過去に戻るか、未来に進むか悩ましい。

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