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八重洲オールバンドポータブル機「FTX-1F」雑感

ハムフェア2024にて八重洲のブースから吃驚する新機種が発表された。
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FT-817/818シリーズの後継機種と思われるオールバンドポータブル機が遂に登場。
型番は「FTX-1F」。
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前日海外サイトから初めてリークされ、フェイクかとも疑われたが現実だった。
当日配られたパンフレットや「hamlife.jp」等のサイト情報によると仕様は以下の通り。

●SDR技術を利用したポータブルトランシーバー。
●HF~430MHz帯をSSB/CW/AM/FM/C4FMデジタルで運用可能。APRSにもフル対応。2波完全同時受信回路を採用、HF帯でSSB運用をしながら、VHFやUHF帯にもQRV可能。4.3インチの高解像度フルカラータッチディスプレイ搭載。
●背面にHF/50MHz帯用と144/430MHz帯用BNCアンテナコネクタを2つ装備。
・5670mAhのリチウムイオンバッテリーパックの装着で、SSBモードで9時間、FMモードで8時間(送信6秒、受信6票、待受48秒で計測)の6W出力運用が可能。外部電源使用時は10W出力に。
●周波数をX軸、信号強度をY軸、時間をZ軸としてバンド内の情報を立体的に表示する「3DSS(3次元スペクトラム・ストリーム)」を搭載。
●4.3インチの高解像度フルカラータッチディスプレイ搭載。
●2つのスピーカー(30×50mmと25×40mm)をパネル背面に設置したダクト方式を採用、フロントパネルから高音質で十分な音量を再生。
●オールインワンでオートアンテナチューナーと5670mAhのリチウムイオンバッテリーパックを背面に取り付け可能。更には専用クーリングファンもオプションで用意されている。
●FT8を快適に運用するため、オプションのクーリングファンを背面に取り付け可能。
● USB端子はCAT操作、音声入出力、TXコントロールに対応。


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寸法や重さ、価格はまだ正式発表されていないらしい。
発売は2025年初旬を目指しているとか。
全く噂すら漏れていなかったから、余りの不意打ちで吃驚するしかない。
むしろ1週間くらい前にリークしていれば逆にいろいろ詮索出来て楽しかったかも。
いずれにしろ、2020年に売り出されたアイコムのポータブル機IC-705が人気となっている最中、いつまでたっても生産終了してしまったFT-817/818シリーズ後継機が出ないままで、もう八重洲は新型ポータブル機作る気がないのかとまで諦めかけていたのでFTX-1Fの発表は「やっと出たか!」という想い。
ただ、印象としてはIC-705の「後追い」というイメージは拭い切れず、FT-817シリーズが持っていたショルダー型「お弁当箱」タイプのコンセプトから離れてしまったのはちょっと残念だ。
まだ触ってもいないので何とも言えないが、操作性はどうなのだろう?
IC-705の直感的操作性の良さを凌げるのだろうか?
操作ボタンの配置が上面にもあるのは、何となくFT-817シリーズの残滓を感じる。
アンテナ端子がHFとV.UHF別々に用意されている部分や、2波同時送信やオールインワンのアンテナチューナーはIC-705を凌駕する。デザインも曲面を多用しスタイリッシュだ。
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さて、では個人的に購入に踏み切るかは現段階では難しい。
すでにIC-705で充分満足しているし、購入して僅か4年で手放す気も起きない。
基本無線機は使い倒すタイプなので買い替えは10年以上のスパン。
予備のFT-817も健在で、現在のところ新たな無線機購入の予定はない。
IC-705はFT-817を十数年使い倒し、そろそろ新しい機種も欲しいなというドンピシャなタイミングで発売されたので迷うことなく購入したが、このFTX-1Fはそんなタイミングでもなく、そもそもIC-705の対抗機としての位置付けなので、これからIC-705を買おうかと迷っていたユーザーにはインパクトはあろうが、IC-705で現状満足なユーザーからすると「お腹一杯」という感もあり。
FT-817シリーズの形状は維持し、ショルダー運用も可能のまま、操作性を刷新した開閉式の大型高解像度フルカラータッチディスプレイを装備する最新SDRオールバンドポータブル機であればIC-705との違いが明確だから興味が湧くかもしれない。
あとなぜ6wに拘るのか?
5wでも6wでも大した差はないだけでなく6W出すとQRPの範疇から逸脱してしまうので無意味だと思うのだが。
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でも、オプションやサードパーティーから興味をそそるパーツが出たりしてFTX-1F界隈が賑わってくればそれはそれで面白かろう。
かつてFT-690とIC-505が競ったようにFTX-1FとIC-705が競えばまだまだ日本のアマチュア無線メーカーも活気づくであろう。これにケンウッドも加われば言う事なしだ。

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発売を楽しみに待とう。

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