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2020年7月

IC-705によるFM/AM受信リスト(2020年7月23日)

IC-705納品から約一ヶ月。
すでに新たなファームアップも為され、オープニング画像なども表示出来るようになった。
IMG_20200724_192502aa
しかし未だに免許変更届が審議中で電波が出せず、ずっと受信のみ。
まだ完全にマニュアルを読み込んでいるわけではないが、暫定的に「AM/FMラジオ」としてIC-705を使ってみた印象を記してみる。

IC-705の受信部はRFダイレクトサンプリング方式。
受信した高周波信号をデジタル信号に変換処理した後、音声出力に変換し出力されるというもの。
これまで主にスーパーへテロダイン方式の受信機しか扱ってこなかったので、実際受信性能がどう変わるのか興味深かった。

まずFM放送帯。
プリアンプは1段階のみ。ファンクションボタンで表示されるアッテネーターはFM放送受信時は表示されない。
IMG_20200724_102408aa
ノイズリダクションON/OFF可能。デジタルIFフィルターはFIL1(200KHz)のみで変更不可。RFゲインとスケルチは左下のAF/RF/SQLダイヤルでFM受信時も調整可能。
IMG_20200724_194355aa
モードはWFM,FM両方対応。但しモノラル。ステレオ受信不可。
通常のFMモードだと音質劣化しモガモガ状態で殆ど復調できない。
ログペリアンテナCLP-5130-1を接続すると都内強電界域ではプリアンプONだと混変調、相互変調を起こす。
この辺りは従来のアナログ受信機と変わらず。
但しプリアンプをOFFにすればこれらの障害はカット出来る。
強電界域での遠距離受信時はプリアンプオフが必須。
F-777等の高性能FMチューナー比べて音質はかなり劣るが、受信性能は様々な機能搭載で最低限のレベルは維持できている印象。
アマチュア無線機のFMラジオ受信性能としては高水準と感じる。
巻末にIC-705でのFM受信リスト参照。
またIC-705の最大の特徴であるスペクトラムスコープであるが、残念ながらFM放送帯においてはスパンがプラスマイナス500KHzが最大なのでバンド全体を一括では見れない。
IMG_20200724_102304aa
Es発生を視覚的にチェック出来ると期待していたのだが。

一方中波放送帯。
プリアンプは2段階。ファンクションボタンで表示されるアッテネーターも表示。ノイズリダクション、ノイズブランカーON/OFF可能。デジタルIFフィルターは3段階で設定範囲も変更可能。RFゲインとスケルチは左下のAF/RF/SQLダイヤルでAM受信時も調整可能。
IMG_20200724_102552aa
中波専用アンテナは端子の形式が合わなかったので当初7MHz用のDP等でチェックしていたが、なぜか波長の近いDPアンテナよりV,UHF帯域のログペリアンテナCLP-5130-1で受信したほうが良好であることに気がつく。
プリアンプをオンにしても混変調、相互変調もなく、昼間に普通のラジオでは僅かにしか聴こえない1557KHzのSBS熱海などが明瞭に受信出来る。
IMG_20200724_102521aa
更に1665KHzの東京マーチスもピックアップ出来る。
またデジタルIFフィルターを使うとローカル局の混信を綺麗にカット可能。
IMG_20200624_194706aa
近隣ローカルサイド混信に悩まされる1143KHzのKBS京都や936KHzの秋田放送なども明瞭に受信可能。
昼と夜との中波帯受信リストを作ってみたが、高性能ラジオを使って受信環境のよい場所で大型屋内ループアンテナを使用した感覚に似ている。
他の受信機との比較表も作ったが、まだ陽の出ている時間帯にこれほど近隣の中波局を地表波受信出来るのは吃驚。
更にMW放送帯はFM放送帯と違い、スペクトラムスコープのスパンがプラスマイナス500KHzに収まるのでほぼ一括で表示できる。
夕方と深夜の受信状態の違いも視覚的に確認可能。
IMG_20200624_181413aa
IMG_20200624_232634aa
しかし、なぜ波長の合わないV,UHF帯域のログペリアンテナでこれほど中波帯が良好に受信出来る理由が解らない。
RFダイレクトサンプリング方式が持つ特有の性能と偶然マッチングした結果なのだろうか。
ちなみにIC-705には最初から地域別にラジオ局がプリセットされているが、AMはすべてFM補完局のみだったので中波の周波数もメモリーした。
IMG_20200724_102720aa
IMG_20200724_102952aa
いずれにしろ、まだIC-705の機能を全部把握した訳ではないので、解らない事も多い。
本来の無線機としての性能もまだ解らないし、奥が深いRXであることは確かだ。


東京都杉並区におけるIC-705昼間AM放送受信リスト

受信日/2020年6月26日1740JST~・受信機/ICOM IC-705・アンテナ/CLP-5130-1

ANP1/FIL2
(NHKは周波数リストより受信可能な局を推定)

周波数(KHz) 局名 信号強度(5段階)
備考
558 ラジオ関西
1
 
594 NHK東京第1
5
 
639 NHK静岡第2
2

 
693 NHK東京第2
5
 
729 NHK名古屋第1
1
 
765 YBS甲府
2~3
 
774 NHK秋田第2
2

 
810 AFN東京
5
  
846 NHK郡山第1
1

  
882 NHK静岡第1
2

  
927 NHK甲府第1
3

  
954 TBS東京
5
 
1026 NHK御殿場第1
2
 
1053 CBC名古屋
1
 
1062 CRT足利
1
 
1134 文化放送
5
 
1161 NHK熱海第1
1
 
1179 MBS大阪
1
 
1197 IBS水戸
3
  
1224 NHK金沢第1
1

 
1242 ニッポン放送
5
 
1260 TBC仙台
3
  
1287 HBC札幌
1
 
1296 NHK松江第1
3

 
1314 OBC大阪
1~2
 
1323 NHK福島第1
1
 
1332 東海ラジオ名古屋
3
 
1341 NHKいわき第1
3
 
1350 RCC広島
1~2
 
1359 (NHK第2各局)
1
 
1368 NHK鶴岡第1
2
 
1386 NHK盛岡第2
2

 
1395 RFC会津若松
2~3
 1800J/オートバックス会津若松
1404 SBS静岡
3
  
1422 ラジオ日本
5
ナイター中継 
1431 RFCいわき
2
 
1440 STV札幌
4
 
1458 RFC福島/IBS土浦
2/3
 
1467 NHK長野第2
2
 
1476 NHK飯田第2
1~2
 
1485 (民放各局)
-
  
1494 RSK岡山
2
 
1503 NHK秋田第1
3

 
1512 NHK郡山第2
2~3
 
1521 NHK浜松第2
3
 
1530 CRT宇都宮/BSN新潟
4/4
 
1539 NHK第2いわき
3
 
1557 SBS熱海
2
 
1575 AFN三沢/佐世保
2
 
1584 NHK第1富士吉田
2
 
1593 NHK松江第2
4

 
1602 NHK第2甲府
4
 
1665 東京マーチス
2
 



東京都杉並区におけるIC-705夜間AM放送受信リスト

受信日/2020年6月25日1945JST~・受信機/ICOM IC-705・アンテナ/アンテナ/CLP-5130-1

ANP1/FIL2
(NHKは周波数リストより受信可能な局を推定)

周波数(KHz) 局名 信号強度(5段階)
備考
531 NHK盛岡第1
2
 
540 NHK山形第1
4
 (他NHK 数局)
549 NHK那覇第1
2~3
2155Jローカルニュース 
558 ラジオ関西
4
2050J 神戸新聞ニュース
567 NHK札幌第1
4
 
576 NHK浜松第1
2
 
594 NHK東京第1
5
 
612 NHK福岡第1
3

  
639 NHK静岡第2
3

 
648 NHK富山第1
4
 
657 北朝鮮局
2
 
666 NHK大坂第1
3
  
675 NHK函館第1
3
 
684 IBC岩手
2
 
693 NHK東京第2
5
 
711 KBS第1(韓国)
3
 
729 NHK名古屋第1
4
 
738 北日本放送 
4
 
747 NHK札幌第2
4

 
756 NHK熊本第1
2
 
765 YBS甲府
2~3
 
774 NHK秋田第2
3~4

 
792 NHK(各局)
2

 
810 AFN東京
5
  
819 NHK長野第1
3~4
 
828 NHK大坂第2
 
837 NHK新潟第1
3
 
846 NHK郡山第1(他各局)
-

  
864 HBC旭川他民放各局
2
 
873 NHK熊本第2
4

  
882 NHK静岡第1
2

  
891 NHK仙台第1
~4
 
900 HBC札幌
2
 
909 STV網走?
2

  
918 YBC山形
3~2
 
927 NHK甲府第1
2

  
936 MRT(宮崎)/ABS(秋田)
2
 
954 TBS東京
5
 
972 KBS第1(韓国)
3
 
999 (NHK第1各局)
2
 
1008 ABC大阪
3
 
1017 NHK福岡第2
3

  
1026 (NHK第1各局)
-
 
1035 (NHK第2各局)
-
 
1053 CBC名古屋
4
2024J ドラゴンズナイターCM
1062 (民放各局)
-
 
1071 NHK広島第1
 
1089 NHK仙台第2
3

  
1098 RFC郡山
3
福島ゼロアクション
1107 MRO金沢
4

2020J MROゴールデンナイタージングル
1116 (民放各局)
2
 
1134 文化放送
5
 
1143 KBS京都
2
  
1152 NHK釧路第2
2

 
1161 (NHK第1各局)
-
 
1170 KBS(韓国)
3~4
 
1179 MBS大阪
4
 
1188 NHK北見第1
2

 
1197 STV他
-
  
1206 (韓国局)
2
 
1215 KBS京都(舞鶴)
3
 
1224 NHK金沢第1
4

 
1233 RAB青森
2
2009J RABナイタージングル
1242 ニッポン放送
5
 
1260 TBC仙台
4
ナイター中継(楽天ー日ハム) 
1269 四国放送/HBC
3/3
  
1278 RKB毎日
4
 
1287 HBC札幌
4
 
1296 NHK松江第1
3

 
1314 OBC大阪
4
 
1323 (NHK第1各局)
-
 
1332 東海ラジオ名古屋
4
 
1341 (NHK第1各局)
-
 
1350 RCC広島
4
 
1359 (NHK第2各局)
-
 
1368 NHK鶴岡第1他
4
 
1377 NHK山口第2他
2

 
1386 NHK盛岡第2他
4

 
1395 (民放各局)
-
 
1404 SBS静岡
4
ナイター中継 
1413 KBS九州朝日
3
1958J KBC防災CM
1422 ラジオ日本
5
ナイター中継 
1431 (民放各局)
-
 
1440 STV札幌
4
 
1449 西日本放送(香川)
4
1956J 香川発CM 
1458 RFC福島/IBS土浦
4/4
 
1467 (NHK第2各局)
-
 
1476 NHK飯田第2
4
 
1485 (民放各局)
-
  
1494 RSK岡山/HBC札幌
4/4
 
1503 NHK秋田第1
4

 
1512 (NHK第2各局)
-
 
1521 (NHK第2各局)
-
 
1530 CRT宇都宮/BSN上越
4/4
 
1539 (NHK第2各局)
-
 
1557 (民放各局)
-
 
1566 HLAZ
3
 
1575 AFN三沢/佐世保
3~4
 
1584 (NHK第1各局)
-
 
1593 NHK松江第2
4

 
1602 (NHK第2各局)
-
 
1665 東京マーチス
2
 



東京杉並区における年代別昼間地表波伝播中波放送信号強度比較リスト

受信地/東京都杉並区自宅木造2階。シグナルは5段階。カッコ内はVICTOR TX900電界強度計の数値。

周波数(KHz)

(カッコ内は1978年11月以前の10KHz間隔周波数)

局名

1978年5月15日1130JST

RX/NATIONAL RF1150

ANT/付属ジャイロバーANT

1986年5月26日1110JST

RX/VICTOR TX900・AUREX SKD3

ANT/NATIONAL RD9170

2011年2月28日1200JST

SANYO ICR-RS110MF

ANT/MW LOOP ANT

2020年6月26日1740JST

ICOM IC-705

ANT/CLPー5130-1

540 NHK山形第一
-

1(0dB)

-

-
558(560) ラジオ関西
2

1(0dB)

-

1
594(590) NHK東京第一
5

5(79dB)

5

5
639(640) NHK静岡第二
2

3(48dB)

-

2
648 NHK富山第一
-

3(57dB)

-

-
666 NHK大坂第一
-

3(52dB)

-

-
693(690) NHK東京第二
5

5(78dB)

5

5
729 NHK名古屋第一
-

3(58dB)

-

1
738 北日本放送(富山)
-

2(46dB)

-

-
765(740) YBS(甲府)
4

3(60dB)

3

2~3
774 NHK秋田第二
-

3(60dB)

-

2
810 AFN(FEN)
5

5(78dB)

5

5
846 NHK郡山第一
-

2(59dB)

-

1
864 栃木放送(那須)
-

2(57~45dB)

-

-
864 信越放送(松本)
-

1

-

-
882(880) NHK静岡第一
2

3(62dB)

2

2
891 NHK仙台第一
-

2(40~35dB)

-

-
909 NHK名古屋第二
-

2(34dB)

-

-
927 NHK甲府第一
-

3(58dB)

2

3
954(950) TBS
5

5(78dB)

5

5
1026 NHK御殿場第1
-

-

-

2
1053(1050) CBC名古屋
3

3(51~47dB)

-

1
1062(1060) 栃木放送(足利)
3

3(53~49dB)

1

1
1062(1060) YBS(富士吉田)
1

QSY

QSY

QSY
1098(1100) 信越放送(長野)
2

2~3(55~35dB)

-

-
1098(1100) 信越放送(飯田)
-

1

-

-
1134(1130) 文化放送
5

5(78dB)

5

5
1179 MBS大阪
-

-

-

1
1197(1200) 茨城放送(水戸)
4

3(59dB)

2

3
1224 NHK金沢第1
-

-

-

1
1242(1240) ニッポン放送
5

5(76dB)

5

5
1260 TBC仙台
-

-

-

3
1287 HBC札幌
-

-

-

1
1296 NHK松江第1
-

-

-

3
1314 OBC大阪
-

-

-

2
1323 NHK福島第1
-

-

-

1
1332(1330) 東海放送
2

1(0dB)

2

3
1341 NHKいわき第1
-

-

-

3
1350 RCC広島
-

-

-

2
1359 (NHK第2各局)
-

-

-

1
1368 NHK鶴岡第1
-

-

-

2
1386 NHK盛岡第2
-

-

-

2
1395 RFC福島会津若松
-

-

-

3
1404(1400) SBS静岡放送
1

3(54dB)

1

3
1422(1420) RFラジオ日本
5

5(76dB)

5

5
1431 RFC福島いわき
-

-

-

2
1440 STV札幌
-

-

-

4
1458 RFC福島
-

-

-

3
1458(1460) 茨城放送(土浦)
4

4(62dB)

3

3
1485 信越放送(軽井沢)
-

1

-

-
1485 RFラジオ日本(小田原)
-

2

-

-
1494 RSK岡山
-

-

-

1
1503 NHK秋田第1
-

-

-

3
1512 NHK郡山第2
-

-
-
3
1521 NHK浜松第2 - -
-

3
1530 栃木放送(宇都宮)
4

4(64dB)

3

4
1530 BSN新潟
-

-

-

4
1539 NHK第2いわき
-

-

-

3
1557(1560) SBS静岡放送(熱海)
1

3(53dB)

-

2
1575 AFN三沢/佐世保
-

-

-

2
1584 NHK甲府第一(富士吉田)
-

2(42~0dB)

-

2
1593 NHK松江第2
-

-

-

4
1602 NHK第2甲府
-

-

-

4
1620 道路交通情報
-

-

2

-
1665 東京マーチス
-

-

-

2

東京都杉並区におけるIC-705FM放送受信リスト

受信日/2020年7月22日2030JST~・受信機/ICOM IC-705・アンテナ/CLPー5130-1

WFM/FIL1/NR-ON/P.AMP-OFF

周波数MHz 局名(所在地) シグナル強度 備考

76.5

インターFM(横浜)

 

76.7

市原FM(市原市)

 

77.5

八王子FM(八王子市)

 

77.5

クローバーラジオ(志木市)

 

77.7

FM-CHAPPY(埼玉入間市)

 

77.7

MAGIC FM(神奈川大和市)

 

78.0

BAY-FM(千葉)

 

78.2

むさしのFM(東京武蔵野市)

 

78.6

FM富士(三ツ峠)

 

78.9

かつしかFM(東京葛飾区)

 

79.1

川崎FMシティー(神奈川川崎市)

 

79.5

NACK5(浦和)

 

80.0

東京FM(東京)

 

80.3

NHK宇都宮

 

80.5

東京FM(八王子)

4
 

80.7

NHK千葉

 

81.3

J-WAVE(東京)

 

81.6

NHK前橋

 

81.9

NHK横浜

 

82.2

FM群馬(榛名)

 

82.5

NHK東京

 

83.2

NHK水戸

 

83.4

FM SETAGAYA(東京世田谷区)

 

83.6

東京FM(青梅)

3
 

83.8

調布FM(東京調布市)

 

83.9

FMさがみ(神奈川相模原市)

 

84.0

RADIO CITY840(東京中央区)

  

84.0

発するラジオ(入間郡三芳町)

 

84.2

FM西東京(東京田無市)

 

84.3

FM江戸川(東京江戸川区)

 

84.4

レディオ・ベリー(葛生)

 

84.7

FM横浜(横浜)

 

85.1

NHK浦和

 

86.0

NHK三ツ峠

 

86.3

FM群馬(前橋)

 

86.6

東京FM(檜原)

 

86.8

越谷FM

 

87.0

FM横浜(磯子)

 

87.4

府中FM

 

87.6

渋谷のラジオ(渋谷区)

 

88.3

J-WAVE 港区

 

88.5

レインボーFM(江東区)

 

88.9

FM品川(品川区)
 
 

89.7

インターFM(東京)

 

90.5

東京放送(墨田)

スカイツリー中継

90.9

山梨放送(甲府)

 

91.6

文化放送(墨田)

スカイツリー中継

92.4

RFラジオ日本(円海山)

 

93.0

ニッポン放送(墨田)

スカイツリー中継

94.1

栃木放送補完(宇都宮)

 

94.6
茨城放送補完(水戸)

 
       

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移動運用その246/相模原市緑区城山鷹射場(2020年7月11日)

梅雨空が続く11日土曜日。
昼過ぎまでは辛うじて雨が降らない予報だったので思い切って移動運用に赴く。
IC-705はまだ免許が下りないので、従来通りのFT817とVX-3を持参。
場所は自分にとって処女地である相模原市緑区津久井湖城山公園にある標高375mの城山。
IMG_20200711_113517aa
相模原、高尾地区には「城山」と名の付く場所が複数あって戸惑う。
「城山移動」というと城山湖周辺と思い込んでしまうが、この津久井湖畔にも城山はある。
実は自分もこの城山を知らず、最近SOTAで調べて気がついた。
この津久井湖畔の城山はガイドパンフによると、かつて戦国時代には小田原北条氏に仕える内藤氏が城主であった津久井城と呼ばれる山城があった。
1590年の豊臣秀吉による小田原攻めに伴い落城。
今は山頂に石碑があるのみ。
sansaku2020a
公園内にある山ということで、府中市の浅間山程度かなと思い込んでしまい、登山ストックも持たず出発。
ところがそんな楽な場所ではなかったのだ。
アクセスは橋本駅北口から1番乗り場「三ヶ木」行きバスに乗って約25分の「津久井湖観光センター」下車。
停留所の目の前に登山口がある。
昼はバスの便数も多いのでアクセスはよい。
途中、城山ダムからの濁流を見て梅雨を憂う。
IMGP2834aa
最寄バス停に着いたのは09時45分。
IMGP2835aa
少々雨がぱらつく。予想よりやや天候は悪い。
登山口の道標を見ると、山頂まで1.5Km。
IMGP2837aa
IMGP2838aa
IMGP2839aa
これは予想外。本格的なハイキングコースではないか。
十数分で登れるような場所ではないことに現地で気がつく。
更に30度近い蒸し暑さだ。いやな予感がする。
所々昨年の台風被害なのか幾つかのコースは通行止めになっている。
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道端には毒々しい色のキノコ。茶色い蝶がたくさん舞っている。
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登り始めるとやはりきつい。
かつて逗子市の二子山へ真夏日に登った時の苦い体験が蘇る。
生い茂ったジャングルのごとき樹木の中はサウナのよう。日差しはないものの、湿度は相当なもの。体温が逃げていかない。
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冷たいタオルも持参してこなかったので少し歩いただけでも喘ぐ状態。
蚊が群がってくるのでスキンガードで防御。
急坂や鎖場もあってコースも楽ではない。
夏場の低山は標高1000mを超える登山よりもきつい。
これは失敗した。この季節にこのタイプのハイキングはNGだ。体力が覚束ない。
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登り始めてから約1時間、小網登山道をジグザグに這い上がり、巻き道を通って「NO.15」というポイントに辿り着く。
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西に向かえば山頂なのだが暑くて耐えられず、とにかく目的地の「鷹射場」へと向かう。
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途中、朽ちた大杉の脇を通過。
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鎖場を経て「鷹射場」に着いたのは11時。
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この天気では誰も居らず。
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登り口から1時間15分。もうへとへとでそのままレジャーシートを敷いて暫く横になる。
アリがたくさん這い上がってくるので落ち着けない。
水場もないので持参したボトルの紅茶に頼るのみ。
木が生い茂ってあまり眺望がないが、それでも北東の方角に相模原市街越しに都心のビル群も窺える。
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所々青空も覗くが黒い雲も。
30分後、汗が引いたところでやっと移動運用の準備。
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午前11時45分から6mでオンエア。
ちょうどEsが出ており8エリアと数局お繋ぎ頂く。1Wでも地上波よりEs伝播のほうがピックアップして頂ける率が高い。
他、都内、横浜方面の記念局とQSO.CWで少しCQを出して近隣局と交信中、雷が鳴り出す。
雨も降り出した。
降雨を凌げる東屋などない。
これはもう限界と12時半過ぎにアンテナを撤収。1時間も出来なかった。
木陰で雨宿り状態。
やはり梅雨最中の移動は無理して行くものではない。
「コロナ禍」で移動のベストシーズンが失われてしまった分、無理が祟る。
雨宿りの間、下山をどうするかガイドパンフの地図を見ながら考える。
もう同じ道をピストンするのはうんざり。
この先東に下ったところの登山口にもバス停がある。
しかしスマホで時刻表を調べてみると14~15時台の橋本駅方面は一本もない。次は16時台。
往路に使った「三ヶ木」行き系統と比べると便数が極端に少ない。
今から急いで降りても13時台のバスには間に合いそうもなし。
だがもう、距離のある「津久井湖観光センター」方面には降りる気力はなく、最短のこのルートを選択。
雷雨も短時間で止んだので13時20分頃に下山を開始する。
しかしこのルートも急斜面。楽な女坂を選んだがロープに捕まらないと滑り落ちそうだ。
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腕に力がかかって痛い。
あまり人が通らないルートらしく、蜘蛛の巣もある。
道も狭く、獣道のようでうっかりすると迷いそう。
予想したより険しく長い・・。その上この蒸し暑さ。
下りにも拘らずしんどい。
17分位かけてやっと「NO.09」という小倉登山道のT字路に出る。
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斜度は緩やかになったが、今度はジャングルのような密林。
曇っているので暗く、空気はサウナ状態。
喘ぎながら歩けど歩けど一向に登山口に着かない。地図上では20分とあるがもっと長く感じる。
やっと明るくなった場所に出たと思ったら、その先が密林トンネル!
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恐ろしい!この真っ暗な中を歩くのか?
本当にこの先に出口があるのか不安に駆られつつも行くしかない。
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やがて道は沢と合流して木道となる。
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そして下山し始めてから30分後の13時50分、やっと登山口に辿り着く。
ジャングルからの脱出劇はなんとか成功した。その間誰とも会わず。
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こんな日にこんなところをハイキングする人などまずは居ない。
登山口に沢の水を引き込んだ水場があったので、一心不乱にその冷たい水で顔を洗う。
火照った体温を冷やせたのでFB。
暫く休んでバス停へと向かう。
ここは相模湖インターチェンジ近郊の圏央道と津久井広域道路や一般道が複雑に交差する所。
車はたくさん走っているが歩行者は皆無。
歩道橋を渡って県道510号線沿いにある城山登山口バス停に到着したのは14時10分。
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解ってはいたが次の橋本駅行きバスは16時01分。
流石に2時間近く待っている訳には行かない。
スマホのMAPで他のバス停を調べてみるが詳細な位置がなかなか表示されない。
勘でもっと便のあるバス路線街道沿いまで歩こうと考えたが、もうその気力なし。
と、ここで逆方向のバスならあと数分で来ることに気がついたので、それに乗り、どこかで乗り換えようと考えた。
ところが乗車後、運転手に聞くとこの先、橋本行きのバスに乗り換える停留所はなく、このまま乗っても16時台まで待つしかないと。
やむなく途中のバス停で下車。
結局バスに乗った分、徒歩で折り返すという徒労に陥る羽目に。
周りは津久井の田舎。ボトルのドリンクは底を尽いたのにどこまで行ってもコンビニはおろか、自販機すらない。
すれ違う歩行者も居らず街道沿いを重い荷物を背負い、渇きに喘ぎながらとぼとぼ歩く以外に選択肢はなかった。
その上、マスクをしたままなので苦しくて仕方ない。
時間潰しに430ハンディーをワッチするも山間の低地なので殆ど何も聞えず。
幸い雨は止んだまま。これだったら山頂に15時過ぎまで粘って移動運用を続行していたほうがマシだったと後悔するがすでに遅し。
バスを降りて歩き始めてから1時間後の15時20分、宮原というバス停近くでやっと自販機をみつけ水分補給。
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もう歩きたくなかったのでここで83.9MHzFMさがみ「どすこい手島」のトークをBGMにしつつ、16時03分の橋本行きバスを待つ。
車は頻繁に行き交うも、歩行者は誰も居ない。この辺りの移動手段はほぼ全世帯自家用車なのだろう。
いずれにしろこれほど無意味に体力と時間を無駄にした移動運用経験は稀。
もう少しバス停の時間を計算して行動すべきであった。
QSO TNX。


●交信データ
移動地/神奈川県相模原市緑区城山鷹射場(海抜375m)SOTA JA/KN022
交信日/2020年7月11日
交信時間/1145~1312JST
周波数/50・430MHz/SSB・CW・FM 
天候/曇り時々雨
無線機/ヤエスFT817・スタンダードVX-3
アンテナ/ミズホポケットダイポール
PAN-62・付属垂直ヘリカルSRH805S・GAWANT
出力/0.5~1W
延べ交信局数/10(相手のCQ呼び出し局/6・自局のCQ応答局/4)

50MHz8(SSB3、CW5)、430MHz2(FM2)
交信相手所在地/北海道2(北海道中川郡本別町、茅部郡森町)、東京都5(練馬区、八王子市×2、武蔵野市、町田市)、神奈川県2(横浜市神奈川区、平塚市)、埼玉県1(さいたま市見沼区)

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IC-705周辺アイテム追加(2020年7月8日)

専用のマルチバックLC-192の容量不足を鑑みて、従来の大型リュックでもIC-705を安全に搬送出来るアイテムを探してみた。
他のユーザーの方も試されているように、ミニ三脚は必須アイテムのようだ。
自分もカメラ量販店にて2000円台の「Fotopro 卓上ミニ三脚 SY-310」 という製品を新たに購入。IC-705に装着してみると心地よくフィットする。
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角度も簡単に変えられるし、タッチパネルを操作してもぶれる事もなく非常に良い。
アイコムもアンテナを標準装備しなかった分、代わりにミニ三脚を付けてもよかったような。
さて、これらを持ち運ぶ容器としてカメラバッグを量販店で諸々物色。
あまりサイズに余裕がないとLC-192の二の舞なので、少々大きめのカメラバッグを探す。
それで見つけたのが コールマン カメラインナーバッグMサイズVCO-8744。
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内寸はW240×H180×D100.
IC-705が上向きにすっぽり入り、奥行きは2倍以上ある。やや大きすぎる感があるが、マイクを装着したままミニ三脚も含めて収納出来る。防水処理もあり。
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液晶部分はマジックテープで固定可能な中仕切りのクッションを敷いて保護可能。
IC-705には念のためプチプチの緩衝材を巻く。
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横幅も若干余裕があるが中仕切りを利用してサイズ調整可能。
余ったスペースに予備電池も入れられそうだ。
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収納してみると中で動くこともなくフィット。
これを普段移動に使っている大型リュックに入れてみると巧く収まってくれた。
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荷物が多いハイキングやキャンプを伴う移動運用にはこちらのアイテムで行けそうだ。
一方、軽装の場合は専用のマルチバックLC-192で十分だろう。
アンテナ同軸コネクターやCWジャックの形状を改めてL型に統一。
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また、本体を固定するネジが奥まで入らなかったのはやはり留め金の不良だったようで、改めて代用できる雲台ネジに交換するとしっかり固定出来た。
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電鍵ケーブルはマルチバックサイドのスリットから入れられる。
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アンテナもL型コネクターを挟んだおかげで窮屈感も解消。
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クリップ基台を介してストレスなくアンテナ交換出来る。
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これでLC-192使用感もかなり改善された。
あとはやはり運用中の液晶部分の保護をどうするか。
フィールドではいくら注意を払っても何かにぶつけることは必至。
これまで使ってきたFT690Mk2やFT-817もソフトケースに入っているにも拘らずいくつか傷がある。
ましてこれだけ液晶部分が大きいIC-705だとちょっとしたことで致命的な損傷になってしまう。
操作時以外は常に液晶を保護できるカバーが欲しいところだ。
未だ局免変更が完了していないのでIC-705での移動運用はまだお預けだが、その準備は着々と進んできた。
諸々手間や費用もかかるが、これも新しい無線機を楽しむための一環と考えればよいかもしれない。
余談だがやっとIC-705購入記念品の煎餅を開封。
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賞味期限は9月なのでまだ問題ない。缶もレアアイテム。

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マルチバック LC-192使用感(2020年7月4日)

7月1日、アイコムIC-705専用のマルチバック LC-192を購入。
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当初は導入するつもりはなかったが、移動運用時の持ち運び手段として諸々思案したものの、結局メーカー純正のマルチバックが妥当な選択ではないかと考えた。
仕様は以下のとおり(メーカーサイトより抜粋)

●寸法
約255(W)×375(H)×148(D)mm (ショルダーベルト、ハンドルを除く)
●荷室容量
約11L
●重量
約1kg(付属品を除く)
●材質
ポリエステル

●特長
・アンテナの取付が可能なサイドプレート
・BP-272が3つ入る収納ポケット
・A4サイズが収まる背面ポケット
・アンテナ/マイクのケーブル通し口
・携帯機/マイクが装着可能なショルダーベルト
・ネームプレートホルダー
・機材に応じてバッグの中を仕切る、調整可能な仕切り板を標準装備

●メーカー希望価格
¥13,800円+税

小さめのリュックという感じ。
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先着1000名のオリジナルLEDランタンはまだ付いていた。
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マルチバック上部にIC-705を納める空間がある。
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IC-705の底部にはカメラ三脚仕様のネジ穴があるのでそこに固定するネジが付属している。
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ただネジ止め素材は薄く、あまり耐久性はなさそうだ。
ネジ止め作業は窮屈。あとなぜかネジが奥まで入らない。
仕様なのか不良品のせいなのかは解らず。
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この空間の底板には手前に出っ張りがあって押し込むとIC-705が固定される。
ただこのままだと下部の操作ボタンが埋まってしまうので、使用時には少しひっぱり出さねばならない。
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マイクを取り付けたままだと窮屈感あり。収まりもいまひとつ。
収める際にはIC-705のディスプレイや操作ボタンにやたら触れてしまうから電源を入れたまま収納しないほうがよい。
また、横の空間に余裕がなく、マイクケーブルやアンテナ同軸の引き回しに難儀する。
IC-705のマイクケーブルは保護金具がアース端子にネジ止めされているので、上部の穴から通そうとするといちいちドライバーでその保護金具を脱着しなければならない。
面倒なのでやむなく正面ファスナーの隙間から外に通す。
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今回、アンテナ端子保護のために 第一電波工業(ダイヤモンド)製 ハンディアンテナ用(BNC)ユニバーサルクリップベース(回転機構付き) MCR2(MCR-2)も購入。
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これをマルチバック横の板に挟んでアンテナを取り付けるようにした。
IC-705直結よりは端子の負担は軽くなる。
だが、これもマルチバックの横幅が狭いため、端子との間に余裕がなく窮屈。
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L型端子を改めて挟むしかなさそう。
反対側のKEY端子も同様にL型ジャックでないと端子に負担がかかる。
純正マルチバックなのにもかかわらず、フィットするというよりも無理気味に押し込む感じ。
要はすべての端子類は側面の凹んだ部分からフロント幅内に収める前提の仕様で作られているので、LC-192を使う場合は、あらゆるジャックはL型必須ということになる。
はみ出てはいけないのだ。
通常のジャックの場合、アンテナ、マイク、KEYは収納時に外しておいたほうが無難。
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クリップベースを横板に挟んでGAWANTを装着。
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あと、購入する前から危惧していたのだが、トップヘビーになるのでバッグに入れたまま東屋の机やレジャーシートで運用するとバランスが崩れて、バックごと転倒し、最悪の場合、ディスプレイを破損する恐れもある。
さて、移動運用には無線機の他にアンテナ、ケーブル、資料等も必須。
必要最小限のツールでもこれだけある。
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更に三脚、アンテナポール、カメラ等も持っていかねばならない。
ツールボックスはこのままでは大きすぎるので別の袋に入れ替えればなんとか収まるが、アンテナケーブルは無理。
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こうなると、このマルチバック以外に搬送アイテムを用意しなければならなくなる。
あるいは持ち物を削り、アンテナケーブルを必要とするポケットダイポールは諦め、GAWANTとVHF用垂直ホイップのみの移動運用に限るか。
容積が小さいのは解っていたが、思った以上に入らない。
冊子が入るスペースもあるにはあるが、「ラジオ番組表」やJARLニュースがぎりぎり入るかどうか。
正直、ちょっとこれでは従来型の移動運用には使えそうになし。
運用時にICー705をバッグから出して運用するなら、敢えてこのLC-192に拘る必要もなくなる。
別途、カメラケースなりにIC-705を入れ、それごと従来の容積の大きいバッグを用いたほうが良いかもしれない。
あと防水加工はされていないので、雨天時には防水カバーも必須となる。
使用感はそれぞれなのでこれで充分と感じる人もあろう。
慣れもあるし、今後工夫を講じれば使い勝手の糸口が見つかるかもしれない。

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