移動運用その221/東京都新宿区新宿中央公園富士見台移動(2019年3月17日)
本日の移動地は新宿区中央公園富士見台にある旧淀橋浄水場六角堂。
西新宿高層ビル街が出来る前の淀橋浄水場にあった数少ない遺構。
淀橋浄水場は東京市近代水道整備のために玉川上水から水を引き入れて1898年に稼動開始。1965年3月まで運用された。
その後の機能は東村山市の東村山浄水場に移転。
跡地の再開発計画として1960年代後半より新宿副都心計画がスタート。
現在は都庁舎等、高さ200m前後の超高層ビル街に変貌した。
旧淀橋浄水場六角堂は中央公園整備の際に地盤をそのまま残して記念物として保存したという。
この富士見台も天然の丘ではなく、沈澄池を掘削した土を利用して造られた人工丘。
案内板によると標高は約45m。
実際、どのような経緯で今日に至ったか、国土地理院の航空写真で辿ってみた。
赤い丸が、現在六角堂が建っている富士見台の位置。
1947年9月の航空写真
(出典:国土地理院ウェブサイト https://mapps.gsi.go.jp/contentsImageDisplay.do?specificationId=1179127&isDetail=true を元にJH1EAF製作
整理番号/USA コース番号/M451 写真番号/28 撮影年月日/1947/09/08(昭22) 撮影地域/東京西北部 撮影高度/1524m 撮影縮尺/9974 カメラ名称不明 焦点距離(mm)/152.800 カラー種別/モノクロ 写真種別/アナログ 撮影計画機関/米軍 市区町村名/新宿区)
まず、1947年に米軍が撮った西新宿の航空写真。
淀橋浄水場は現役。富士見台は浄水池すぐ西側の縁に位置していた。
六角堂らしき建物の影も確認できる。
(出典:国土地理院ウェブサイト https://mapps.gsi.go.jp/contentsImageDisplay.do?specificationId=1179127&isDetail=true を元にJH1EAF製作
整理番号/USA コース番号/M451 写真番号/28 撮影年月日/1947/09/08(昭22) 撮影地域/東京西北部 撮影高度/1524m 撮影縮尺/9974 カメラ名称不明 焦点距離(mm)/152.800 カラー種別/モノクロ 写真種別/アナログ 撮影計画機関/米軍 市区町村名/新宿区)
現在、新宿中央公園になっている場所は、戦前小西六写真工業(現:コニカミノルタ)の工場敷地だった。
更にその西側は江戸時代より熊野神社や十二社池を中心に景勝地として栄え、花街があったという。
1947年当時も十二社池は残っているが、その後ここも埋め立てられ、現在は見る影もない。
1957年10月の航空写真
(出典:国土地理院ウェブサイト https://mapps.gsi.go.jp/contentsImageDisplay.do?specificationId=1173445&isDetail=trueを元にJH1EAF製作
整理番号/USA コース番号/M1010R1 写真番号/60 撮影年月日/1957/10/10(昭32) 撮影地域/東京西北部 撮影高度(m)/3048 撮影縮尺/20000 カメラ名称不明 焦点距離(mm)/152.400 カラー種別/モノクロ 写真種別/アナログ 撮影計画機関/米軍 市区町村名/新宿区 )
淀橋浄水場の貯水池に反射する陽差しが綺麗。浄水場の周りは戦後復興し、宅地が増えた。
富士見台の南側に野球場のようなグラウンドが出来ている。
十二社池は縮小したが、全体として1947年から大きな変化はない。
現在東京パークタワーが建っている場所にあったガスタンクが鮮明に写っている。
1966年11月の航空写真
(出典:国土地理院ウェブサイト https://mapps.gsi.go.jp/contentsImageDisplay.do?specificationId=446962&isDetail=trueを元にJH1EAF製作
整理番号/MKT666X コース番号/C6A 写真番号/13 撮影年月日/1966/11/04(昭41) 撮影地域/東京西北部 撮影高度(m)/3100 撮影縮尺/20000 カメラ名称/RC8 焦点距離(mm)/151.880 カラー種別/モノクロ 写真種別/アナログ 撮影計画機関/国土地理院 市区町村/新宿区 )
1965年に淀橋浄水場が廃止され、都市計画によって大規模に土地改造中の西新宿。
至るところ造成され、一気に様相が変わる。
ただ、赤丸内の富士見台辺りだけは手が付けられていない様子。
陽の影でこの場所が盛り上がっていることが解る。
1971年4月の航空写真
(出典:国土地理院ウェブサイト https://mapps.gsi.go.jp/contentsImageDisplay.do?specificationId=1665610&isDetail=trueを元にJH1EAF製作
整理番号/MKT712X コース番号/C6 写真番号/5 撮影年月日/1971/04/23(昭46) 撮影地域/東京西北部 撮影高度(m)/3000 撮影縮尺/20000 カメラ名称/RC8 焦点距離(mm)/152.220 カラー種別/モノクロ 写真種別/アナログ 撮影計画機関/国土地理院 市区町村名/新宿区 )
西新宿高層ビル最初の京王プラザホテルがすでに完成。
新宿中央公園も造成が終わったようで、ほぼ現在の形に。
富士見台と六角堂も確認出来る。
1975年1月の航空写真
(出典:国土地理院ウェブサイト https://mapps.gsi.go.jp/contentsImageDisplay.do?specificationId=1005815&isDetail=true元にJH1EAF製作
整理番号/CKT7415 コース番号/C28A 写真番号/34 撮影年月日/1975/01/20(昭50) 撮影地域/東京 撮影高度(m)/1200 撮影縮尺/8000 カメラ名称/RC8 カラー種別/カラー 写真種別/アナログ 撮影計画機関/国土地理院 市区町村名/新宿区 )
住友三角ビルに三井ビル、KDDビルも完成。安田火災ビルが建設中の時代。
2017年の航空写真
(出典:国土地理院ウェブサイト https://mapps.gsi.go.jp/contentsImageDisplay.do?specificationId=1758341&isDetail=true元にJH1EAF製作
整理番号/CKT20176 コース番号/C25 写真番号/22 撮影年月日/2017/05/29(平29) 撮影地域/東京 撮影高度(m)/2201 撮影縮尺/10000 カメラ名称/DMC2e-230 焦点距離(mm)/92.000 カラー種別/カラー 写真種別/デジタル 撮影計画機関/国土地理院 市区町村名/新宿区 )
都庁舎も完成し、ほぼ現在と同じ状況に。
当日移動運用の様子
この日は午後遅く、JR新宿駅から徒歩でアプローチ。
途中、改装中の住友ビルを横切り、中央公園へ。
駅から約10分で富士見台六角堂着。
以前は名のとおり、ここから富士山が望めたというが今はビルに囲まれ、眺望は望めず。
東側は巨大な都庁舎がそそり立っている。
都庁舎がなかった1970年代後半に撮った写真が残っているので紹介。
手前に六角堂が写っている。
この日は天気もよく、時折散策の人が登ってくる。
16時過ぎより、VX-3ハンディーで430FM運用開始。
ここからの移動運用は初めて。
公園東隣の高層ビル街にいくつも地上高200m前後の無料展望ロビーがあるので、敢えて標高45mしかないこの展望台で運用する理由もないのだが、それでも高層ビル反射等の伝播も期待してみた。
実際は、やはり廻りの高い建造物に阻まれNG。
比較的強く入感している移動局を呼んでも拾っていただけない。
16時半ごろより、ダメもとでCQを出してみると、渋谷区代々木上原ローカルの局から応答頂く。
坊主は免れた。
17時過ぎると日も翳ってきたので場所を移し、NSビル29階展望スペースへ。
正面の住友ビル改築が進んでいるようだ。
六角堂から呼んでも繋がらなかった都内目黒区移動局とやっとQSO。
他に大田区固定局とお繋ぎ頂く。
結局、この日は都内3局のみで終わる。
交信データ
移動地/東京都新宿区新宿中央公園富士見台(標高45m)・新宿NSビル29階
交信日時/2019年3月17日
交信時間/1640~1818JST
周波数/430MHz/FM
天候/晴れ
無線機/スタンダードVX-3
アンテナ/付属ヘリカル
出力/0.5~1W
延べ交信局数/3
430MHz3(FM3)
交信相手所在地/東京都3(渋谷区代々木上原、目黒区、大田区)
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