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埼玉県川越市西武鉄道安比奈線探訪と移動運用その1(2017年5月22日)

埼玉県川越市にある西武鉄道安比奈線跡を10年ぶりに訪れてみた。
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安比奈線は、西武新宿線の南大塚駅から入間川沿いの安比奈新田にあった安比奈駅までの3.2Km程を結んでいた西武鉄道の貨物線。
入間川で採取した砂利の運搬を目的として1925年に開業とある。
しかし、砂利の需要減や採取規制強化により、1963年以降、長らく休止扱いとなっていたが2016年11月に廃止が決定されたという。
首都圏近郊では保存状態のよい稀有な「廃線跡」が残されている場所なので、書籍やサイトでも数多く紹介記事がみつかる。
自分も2007年の2月に初めて訪れ、簡単にレポートした事がある。
昨年、正式に廃線が決まって、いつ線路が撤去されてもおかしくない状況。
その前に今一度探訪しようと覗っていた。
前回は初春だったが、今は丁度、新緑のシーズン。廃線風景も栄えるだろう。
それにこのタイミングを逃すと入梅も近づき、天候に恵まれなくなる。また夏になれば鬱蒼と樹木や草が生い茂って視界が閉ざされ、蚊などに悩まされるのは必至。
それ以前に撤去作業が始まってしまえば元の木阿弥。
もうあの風景は永久に見られなくなる。
平日ではあったが、快晴の予想だったので移動運用も兼ねてカメラとハンディー機を持って安比奈線跡を10年ぶりに訪れてみることにした。

1.南大塚駅から入間川街道

13時過ぎに南大塚駅到着。
連絡橋から西武新宿線を望む。
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新宿方面に引込み線が見えるが、これが安比奈線と関係あるのかは解らない。
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5月というのに30度近い気温。夏至も近くなったので日差しが強い。
南大塚駅から北西に向けて安比奈線跡は伸びていた。
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2017年5月に至っても撤去作業が始まる様子はない。
今現在、安比奈線路内は西武鉄道が「立入り禁止」の札を立てていて一般の人の立入りは制限されている。
しかし、10年前に訪れたときは、普通に人が歩いていた。地元住民は駅へのショートカットに利用していたようだ。
線路内の立ち入り制限は、ずっと以前からあったようだが安比奈線自体が半世紀以上も放置状態だったので、恐らく鉄道会社側も「黙認」していた様子。
訪れる見学者も「地元慣例」に倣って廃線跡を比較的自由に辿っていた。
もっとも今回、駅近郊から国道16号線までの線路脇には新たに柵が設けられたようで、歩く人の姿はみられない。
脇の道路から敷地を眺めてみるが、草が生い茂って線路は覆い隠されて、この辺りでは廃線跡の情緒は薄い。
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仕方なく、一般の道に迂回して大田街道を辿り、マクドナルド横の歩道橋で国道16号線を超える。
その先、暫く廃線跡沿いの歩道を歩む。
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柵の間から線路内を垣間見る。
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この辺り、住宅地を貫く安比奈線跡地周辺は隣接住民によって「庭園化」されている。
その様子は10年前と変わらず。
プランターだけでなく、直植えで「お花畑」が構成されている感じ。家庭菜園もあると聞いた。
世話をしているのか時々おばさんが行き来していた。
前回の2月には見られなかった初夏の草花が廃線跡に色を添える。
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お団子屋さんがある入間川街道が交差する道路側から柵越えに写真を撮る。
元踏み切り付近の花。
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絵になる風景だ。
ここが入間川街道と交差する地点。
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安比奈方面を望遠で撮影。
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2.入間川街道から川越山城霊園駐車場横雑木林(池辺の森)

住宅街を抜け、次の車道を渡ると安比奈線周辺は急に田園風景に変わる。
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河岸段丘になっているのだろうか、安比奈線はここで複数の水路を渡る。
これは赤間川橋梁。
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迂回して用水路脇から次の葛川橋梁を見る。
安比奈線で最長の橋らしい。
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ここも10年前と変わらない。2007年当時はこんな感じ↓。
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渡るのは危険だったが直近までは行けた。
今回の草茂れる廃線跡も趣がある。
しかしこのシーズン、レールは草に隠されてしまい、一見田んぼ沿いの土手にしかみえない。架線用の電柱だけが廃線跡を覗わせる。
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もっとも廃線跡と交差する「元踏み切り」辺りや、敢えて草を刈った場所もあり、夏季でも廃線跡の風景は覗うことが出来る。
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この辺りを散策していた15時40分頃、430FMメインに赤城山移動のクラブ局ゲストオペレーターYLさんのCQがRS57で入感してくる。
何回かお呼びしたが1Wハンディーでは不安定でなかなか拾っていただけそうにない。
向こうもロッドアンテナらしかった。
残念ながら交信までには至らず。
上空には時折、近郊の入間基地から飛び立った航空自衛隊のC-1やC-130,YS-11が通過する。
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青空に映える。
(その2に続く)

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