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2015年5月

移動運用その140/東京都豊島区サンシャイン60展望台リニューアル閉鎖最終日移動(2015年5月6日)

ゴールデンウイーク最終日。
池袋サンシャインシティーで「サンシャイン60展望台37年間ありがとうフェスタ」が開催されていたので赴く。
展望台がリニューアルのため一旦閉鎖になるのに合わせてのイベントらしい。
6日が最終日だ。
サンシャイン60はアマ無線や特定小電力無線の都内ビル移動地として比較的ポピュラーな展望台。一昨日も430FMで展望台移動局と交信した。
自分もこれまで2回ほど移動運用で利用。無線以外でも数回登った記憶がある。
料金が620円掛かるため、新宿などの無料展望台と比べると赴く頻度は低かったが、暫くは閉鎖されてしまうので最終日に合わせて移動運用してみようかと思い立った。
池袋の巣鴨プリズン跡に建てられたサンシャイン60。
オープンした1978年当時は地上高239.7メートルで東洋一の高さを誇った。
1990年に都庁舎が出来るまでその地位を保っていたが、その後は横浜ランドマークタワー、スカイツリー等、競争相手が林立してしまう。
それでも立地条件を考えると、今でも都内展望台としては著明だ。
14時前に、サンシャインシティー到着。エレベーター乗り口は思ったほど混雑していない。案内には「最終日まであとゼロ日」というカウントダウンの表示がなされていた。
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エレベーターも待たずに乗れた。
展望フロア入り口でチケットを買い、パンフレットにスタンプを捺す。
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展望台に上がってみると、様々なイベントが開催中。
「東京喰種」というアニメイベントや壁に落書き放題、サンシャイン60展望台写真展、似顔絵アートなど。
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フロアはアニメ目的の若い女性や家族連れで賑わっていた。取材のテレビクルーも数組見かける。
結構なニュースになっているようだ。
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天気はうす曇のため、視程は今ひとつ。
新宿高層ビル街も鼠色のシルエット。眼下には都営荒川線も見える。
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以前、訪れた時は屋上まで登れて運用が可能だったのだが今回は閉鎖中。
仕方なくフロア内で運用することに。展望フロア西側の窓際椅子が空いていたので、そこで運用を始める。
目の前には池袋の清掃工場の煙突が聳えている。
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座りながらFT817を首から下げてローディングホイップを接続し50MHzで運用開始。窮屈だったが致し方ない。
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14時過ぎから50と144MHzにQRV。
15時25分からはVX-3ハンディーで430と144FMにQRV。
17時過ぎまでに50MHz9局(SSB8、CW1)、144MHz3局(SSB1、FM2)、430MHz7局(FM)のトータル19局。
地域別では東京5(板橋区、練馬区、八王子市、あきる野市、小平市)、埼玉5(和光市、東松山市、さいたま市西区、朝霞市、上尾市)、茨城県3(取手市、常総市、久慈郡)、神奈川1(伊勢原市)、山梨1(南都留郡)、千葉1(流山市)
カフェラウンジエアーシップでは「ありがとうメニュー」を販売していた。せっかくなので「37年間ありがとう記念パンケーキ」(680円)をオーダーしてみる。パンケーキにイラストが焼印されている凝ったもの。金箔までかかっている。
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夕方になるにつれ、混雑も増してきた。夜からはステージで芸人ライブも予定されていたようだ。
この最終日は、24時まで終日開館とか。
壁に落書きし放題だったので、記念にハンディー機を持った少女のシルエットを描いてみた。
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東京スカイツリーオープン以後、有料の都内展望台は競争が激しくなり、様々な工夫を強いられているようだ。
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老舗のサンシャイン60展望台もはたしてリニューアル後はどんな展望ロビーになるのだろうか。
18時頃、展望台を降りる。
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交信データ
移動地/東京都豊島区サンシャイン60展望台(海抜251m)

交信日時/2015年5月6日
交信時間/1409~1704JST
周波数/50MHzSSB/CW・144MHzSSB/FM、430MHz帯FM

天候/晴れ
無線機/FT817 スタンダードVX-3 
アンテナ/ローディングホイップ 付属ヘリカル
出力/0.5~1W
交信局数/19

50MHz9局(SSB8、CW1)、144MHz3局(SSB1、FM2)、430MHz7局(FM)
交信相手所在地/
東京5(板橋区、練馬区、八王子市、あきる野市、小平市)、埼玉5(和光市、東松山市、さいたま市西区、朝霞市、上尾市)、茨城県3(取手市、常総市、久慈郡)、神奈川1(伊勢原市)、山梨1(南都留郡)、千葉1(流山市)

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移動運用その139/茨城県つくば市筑波山女体山移動(2015年5月3日)

今年も有志による特定小電力無線交信実験イベントの日がやってきた。
1997年辺りから始まったこの催しも今年で18年近くになる。
今回の移動場所は茨城県つくば市筑波山。2002年、2007年に続き、3回目の訪問となる。
移動運用ロケーションとしては抜群で休日には必ずといってよいほど、移動局が出ている。
0658JSTに秋葉原到着。前回同様に「筑波山きっぷ」を購入。
筑波山きっぷ
筑波エクスプレス、バス、ケーブルカーでの往復にはお得な割引チケット。協賛店で特典を受けることも出来る。
オマケに根付けも貰った。
0715JST秋葉原発の区間快速に乗り込む。
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天候は晴れ。車窓からは快適な陽射しが差し込む。窓際に置いた430ハンディーに飯能市移動局が比較的良好に受信できたのだが、トンネルも多く、結局繋がらなかった。
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0809JST、つくば駅到着。
山ガール風のハイカー、家族連れも含め、かなりの乗客がバスターミナルに向かう。
つくばセンターバス乗り場からピストン輸送中の直行筑波山シャトルバスに乗り込む。
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0823JSTの便で出発。車中、FMをチェックすると84.2MHzに強力な局が聞える。恐らくつくば市のCFMだろう。子供の科学教室のような番組。
車窓からの筑波山は山頂付近に雲を頂いていたが、概ね天候は良。
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バスは渋滞もなく、筑波山神社入り口に0900JST到着。
ここから徒歩でケーブルカー駅に向かうのだが、この行程が結構しんどい。筑波山神社の境内を経由するので階段が多い。
登り出して8年前の記憶が蘇った。
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0920JST頃、麓駅に到着。駅に備え付けのスタンプがあったので、持参したQSLカード数枚に捺印。
近年、リニューアルされたと思われる赤いケーブルカーに乗り込む。時刻は0930JST。車内は9割方埋まっていた。
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高尾山のケーブルカーに比べると乗車時間は長い。約8分後、山頂駅に到着。
家を出てから3時間20分位掛かったろうか。
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さて、筑波山の1回目はこの山頂駅付近で移動運用。2回目は男体山。
今回は女体山のほうに赴くことにする。中継用のアンテナ鉄塔が林立している。
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約25分の行程だが、男体山と比べ、傾斜が緩いので差ほどしんどくはない。しかし岩場がつづくので足元が覚束無い。
またハイカーの数が尋常ではなく、途中渋滞を起こすほど。
途中、430ハンディーで横浜市磯子区の局と交信しつつ、山頂に向かう。
女体山山頂は岩場になっている。
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普通のハイキングコースにしてはやや危ない感じ。滑って堕ちれば酷い怪我をしかねない。
そんな所に大挙してハイカーが群れているから大変。足の踏み場もないし、とにかく狭い。
男体山、女体山いずれにしろ山頂付近は狭すぎて移動運用する隙間はまったくない。一旦折り返し、スペースがある所まで戻った。
眺望はないが、ここならなんとか無線は可能。手ごろな高さにアンテナを引っ掛けられる枝もあった。
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結局、三脚とポールは荷物になっただけ。
なぜかハエやアブが多い。いったいどこから湧いてくるのだろう?不思議だ。
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やっと10時半すぎから運用開始。東京コンテストにも参加。
好ロケーションのため、かなり呼ばれる。
絶好の行楽日和。移動局も多い。
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11時からは特定小電力交信実験も始まったので待機。
しかし、なかなか入感しない。CQを出しても応答なし。
女体山からだと都心方面は難しいのだろうか。今回は有志が富津市鹿野山に行っているはずなのだが。
アマ無線は東京コンテスト中心に50~144MHzで運用。1330JSTまでにおよそ60局余りと交信出来た。
交信局数は50MHz29(SSB10、CW19)、144MHz29(SSB10、CW19)、430MHz7(FM)のトータル65局。内東京コンテストでの交信数は54局。マルチは23。
地域別では東京23、埼玉12、神奈川9、千葉7、茨城6、栃木4、静岡2、山梨1、福島1。
しかし、今日は特小交信実験やFMDXもこなさねばならない。
アマ無線はとりあえず1330JSTで切り上げ、アンテナを片付ける。
再び、女体山山頂に戻る。相変わらずの混雑。そんな中で岩場にへばりつきながら特定小電力無線でCQを出す。
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足をかける部分が僅かしかない場所だが、他にスペースはない。
踏ん張ってしがみつく。
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直下にはロープウェーの麓駅が望める。
その遥か向こうには霞ヶ浦と土浦や石岡の市街がうっすらと覗える。
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しかし殆どは水郷地帯の田園が遥かに広がっているだけ。
この山頂の岩場に立つとほぼ360度、視界がひろがるので電波の飛びはよいはずなのだが、特小には応答がない。
時たま、業務やハイカーの交信が聞えるのみ。
前回、前々回では多くの特小移動局と交信出来たものだが今回はまったくだめ。
当時の特小ユーザーは簡易デジタル無線やCBに移ってしまったのだろうか?
30分ほどCQやワッチに勤しんだが交信局なし。喉も渇いてきたので女体山を離れ、ケーブルカー山頂駅に戻る。
暫し休んだ後、コマ展望台屋上にてFMDX。
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ソニーSRF-M100とVX-3でFM帯をワッチする。
前々回の訪問時もここでFM放送の受信状況をチェックしている。当時と同じく、千葉、城東地区のFMが良好。
市川、かつしか、江戸川が強い。あと銀座の中央FMもよく聞える。中央は東京杉並では掠る程度なのだが、北の方にはよく飛んでいる印象。
BAY-FM銚子や勝浦中継局も良好。
反面、前回聞えていたFMかしまはNG。つくばのCFMも隣接する江戸川のカブリにあって苦しい。
筑波山でのDXは総じて男体山のほうがよい。
方角に加えてストーンパワーも影響しているのかも。
「ラジオ番組表」の周波数表を参考にチェックするのだがアンテナの方向で微妙に入感局が変わるので難しい。またこの日は週末。ネット番組が多いので局名確認にも手間取り、時間が掛かった割には成果は少ない。
ラジオつくばのIDもやっと16時前に録音出来たのみ。
16時前の1554JSTにコマ展望台がガタガタと音を立てる。家族連れが大勢だったので子供が走り回っている音かとスルーしていたが、ラジオで地震があったことを知る。茨城県南部で震度3。
だが、地震に気がつく人は殆ど居なかったようだ。ただ、女体山山頂に居た時に地震に遭遇したらちょっと吃驚するだろう。
16時過ぎ、撤収開始。
しかし例によってケーブルカー待ちの列が長く伸びている。
下りケーブルカーに乗れたのは1650JST。ケーブル麓駅からバス停に着いたのは17時20分近くに。前回もここで待たされた。バス停付近からは遥かな水郷地帯が眺められる。
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なかなかバスは来ない。ハイカーも並んでいるのは10人も居ない。往路と違って妙な閑散な雰囲気。
結局30分近く待たされ、17時50分の最終シャトルバスに乗る。
この便が最後であるから、のろのろやっていたら帰れなくなっていたところだ。この感覚が危うい。
帰りのバスも渋滞はなく、スムーズ。
つくばバスターミナルに戻ったのは18時25分ごろ。
ここでラジオつくばのジングルでも録ろうと待機するも出てくれない。ネット番組ばかりだ。
結局、30分くらい待って1855JST発のつくばエクスプレスに乗り込む。
車窓からは上り始めた満月に近い月が幻想的。
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帰りは待ち時間がネックとなって筑波山山頂から秋葉原まで3時間半以上掛かってしまった。
いつもの無線有志の会合が開かれる秋葉原のファミレスに辿り着けたのは20時近くなっていた。
店には有志の姿はなく、すでに引き上げたのかと思っていたが鹿野山移動のメンバーも渋滞に巻き込まれ、21時近くになってやっと合流という結果に。
鹿野山からは伊勢原市大山移動の特小移動局と繋がっていて、こちらの信号も断続的に入感していたらしく、交信に至るにはあともう少しという状況か。
やはり筑波山での無線交信は男体山に登ったほうがベターかもしれぬ。

交信データ
移動地/茨城県つくば市つくば山女体山中腹(標高約860m)

交信日時/2015年5月3日
交信時間/1000~1620JST
周波数/50MHzSSB/CW・430MHz帯FM・特定小電力無線422MHz帯

天候/晴れ
無線機/FT817 スタンダードVX-3 ユニデンSLT001
アンテナ/ミズホポケットダイポール 付属ヘリカル
出力/0.5~1W(特定小電力無線/10mW)
交信局数/65
50MHz29(SSB10、CW19)、144MHz29(SSB10、CW19)、430MHz7(FM)
交信相手所在地/
東京23、埼玉12、神奈川9、千葉7、茨城6、栃木4、静岡2、山梨1、福島1


茨城県つくば市筑波山頂でのFM局受信リスト
受信日/2015年5月3日1500JST・受信機/SONY SRF-M100・アンテナ/イヤフォーンアンテナ

周波数(MHz) 局名 信号強度(5段階)
備考
76.1 インターFM(東京)
5
 
76.4 レディオベリー(宇都宮)
5
 
77.1 放送大学
 
78.0 BAY-FM(千葉)
 
78.6 FM富士
 
78.9 かつしかFM(葛飾区)
 
79.3 BAY-FM(銚子)
 
79.5 ナック5(さいたま)
 
80.0 東京FM
80.3 NHK宇都宮
5
 
80.7 NHK千葉
5
 
81.3 J-WAVE
5
81.6 NHK前橋
5
 
81.9 NHK横浜
 
82.5 NHK東京
5
 
83.0 市川FM(市川市)
 
83.2 NHK水戸
 
83.8 NHK利根
 
84.2 ラジオつくば(つくば市)
 
84.3 FM江戸川 (江戸川区)
 
83.6 東京FM(青梅)
 
84.0 ginzaラジオシティー(中央区)
4
 
84.7 FM横浜(大山)
 
85.1 NHKさいたま
 
84.7 FM横浜(大山)
5
 
87.4 BAY-FM(勝浦)
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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移動運用その138/静岡県伊東市大室山移動(2015年4月29日)

今年もゴールデンウイークが始まった。
例年なら、前半、後半のように分かれるのだが、今年は5月2日から6日に休日が集中。「昭和の日」だけ独立してしまい、まだ本格的な連休という感覚がない。
例年のGWは前後半に1回ずつ程度移動運用していたが、25~26日ALL JAコンテストの連休に動けなかった分、この29日に遠征しようと思い立つ。
行き先は静岡県伊東市にある大室山。
思えば2エリアからの移動運用は記憶にない。
東海地方旅行の際、BCLペディションや、2005年の愛・地球博で記念局コールサインを使いオペレートしたことがあるが、アマチュア無線の個人コールで2エリア移動運用は初めてかもしれない。
天気予報は大凡晴れ。気温も23度。軽装での外出も可能だったが、一応ジャケットも着ていくことにする。暑ければ脱げばよいが、万一の寒さにも備える。
0643JST、阿佐ヶ谷駅を中央線各駅で出発。行楽客はさほど目立たず、連休初日の雰囲気はない。
当初、新宿から0716JST発、湘南新宿ライン大船行きで横浜を経由し、特急「踊り子103号」で伊豆高原着のルートを考えた。これが一番安くて楽。所要時間は3時間21分。料金は4266円。
改めて今回の移動運用は遠く、運賃も馬鹿にならないことを悟る。距離も東京から100Km以上だ。
そもそも、日帰りを考えると余裕のないロケーション。
ただ、今回は単独で移動運用目的の遠征なので、同行者が居た箱根やマザー牧場時のように時間が制約されないのが幸い。

それはさておき、午前7時前に新宿に到着。
当初の予定通り、新宿湘南ラインに乗り換えるつもりだったが、横浜で「踊り子」の自由席に座れる保障はない。すでに東京で満席になっているかも。
横浜から伊豆高原まで車内で1時間以上も立っているのは酷だ。
ここで計画を変更し、そのまま中央線で東京に出て、東京始発の特急「踊り子」に乗車することにした。料金は400円ほど高くなるが致し方ない。
東京に着いたのは7時15分頃、特急「踊り子」発着ホームに行ってみると、まだその列車の姿はなく、東海道線普通列車が10分置き程度に発着している。8時発の特急を待つよりいっそ、この時点で普通列車に乗り込んだほうが早いのではなかろうかと思案する。
すると、ホームには7時28分発、熱海行き普通列車が入ってきた。時間的に同じでもこちらに乗れば特急料金は節約出来る。
ここで三度予定変更し、この普通列車で熱海に向かうことにした。
普通電車だから旅情はない。ただひたすら普段の通勤者や学校の部活姿の学生に混じって西に向かうだけ。
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車窓から見える空はまだ晴れ渡っている。
途中、430FMハンディーに経ヶ岳移動の局のCQが聞えたが交信には至らず。
平塚辺りまでは比較的座席も埋まっていたが、その先は3割ほど。なんだか寂しい雰囲気。
天気も小田原あたりから雲が増えて曇天に。
熱海に着いたのは0914JST。ホームに出てみると5分ほど遅れて東京8時初の特急「踊り子103号」が追いついてきた。
こちらは熱海で普通電車に乗り換えるから、やはり「踊り子」の方が先に伊豆高原に着いてしまう。
普通列車を使って得だったのは熱海までだった。
次の下田行き普通電車は0942JST。約30分ほど待たされる。
だが、その車両は「アルファ・リゾート21」という特急型。
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先頭車両はロマンスカーのように展望が利く。普通料金で乗れるらしい。この車両は特急「踊り子」にも使われているとか。
これはラッキーかもしれない。幸い、先頭車両の席に座れた。
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ラジオではFM熱海をモニター。ウイークリー朝のローカル生ワイド番組「モーニングスパ796」だ。
なにやらこの4月から初島に中継局が出来たことをトークしていた。
車内でもほぼSINPO55555だ。
「アルファ・リゾート21」は定刻どおり、熱海を出発。
展望車両はほぼ満席。
車窓左手には初島も見える。
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しかしどんよりとした天候になってしまい、海も鼠色。
伊豆高原には1028JST着。
特急「踊り子103号」直通に比べて24分遅れ。
だが、特急料金なしで「アルファ・リゾート21」にも乗れたのでよしとしよう。乗車料金も2926円。当初の予定の4266円よりも1340円安く上がった。因みに伊豆高原駅ではスイカでの清算は出来ない。
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伊豆高原駅に降りるのは、恐らく40年ぶりだろうか。
実は自分が中学生の頃、伊豆高原に親類の会社保養所があって、夏休みに家族で泊まりに行った記憶がある。
もう、その頃とは様相が変わり、一致するものがまったくない。
駅舎も綺麗にリニューアルされて、別の世界のようだ。
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駅舎を出て、バスターミナルへ。1045JSTの「シャボテン公園」行きを待つ。
40年前にも、この公園はあった気がするが、当時はまったく関心がなかった。大室山にも登った記憶なし。
バス会社の案内係だろうか、休日なのに暇と嘆いている。
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だが、バス停には席が埋まる位の観光客は並んでいた。
定刻どおり、バスは遣って来て、乗り込む。大凡1時間に2本間隔でダイヤが組まれている。
別荘、ペンション風の家屋が立ち並ぶ街を縫うように走る。約17分ほどで大室山の麓に到着。料金は360円。
時刻は11時を回っていた。
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早速、唯一の登山手段であるリフトに乗り込む。往復500円。
裾野を這うように登るので怖さはない。
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と、徐にヘリの音が近づく。麓のほうに着陸するようだ。近くに消防車や救急車が停まっている。
状況からするとドクターヘリだろうか?訓練か実際の緊急出動なのかは解らない。
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そんな情景を眺めているうちにリフトの頂上へ到達。
時計は11時15分。
阿佐ヶ谷から大室山現着まで4時間30分。
やはり遠い。
大室山は典型的なスコリア火山。
およそ3700年前の噴火で出来たといわれる。標高は580m。
山頂火口をお鉢周りに300mの遊歩道が整備されている。火口内にはアーチェリー施設がある。
さて、天候は曇天のまま。眺望も今ひとつだ。
ここも中国人観光客が目立つ。外国人抜きではどこの観光地も成り立たないだろう。
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遊歩道を歩きながら無線の運用地点を模索する。
全面芝の山であるからアンテナを引っ掛ける樹木は一本もない。東屋もなくベンチも見当たらない。遊歩道際の僅かな場所にアンテナを設置するしかない。
各局の移動運用ブログを拝見しても、皆そんな感じだ。
暫く行くと地蔵や石碑がある場所に。
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遊歩道を半周すると頂上だ。三角点もある。
しかし人工の施設もこれ位。所々に眺望の案内板が置かれているだけ。
頂上近くに、比較的広い芝の空間があった。シートを敷いてスケッチしている人もいたので、ここなら余裕がありそうだ。
風は多少あったが、強くはない。
三脚にポールを接続していつものようにアンテナを上げる。ポールを伸ばしすぎなければ何とか凌げそうだ。
周りに視界を遮るものがないので、やっぱり目立つ。
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ハイカーは休日にしては多くない。犬の散歩をさせている人も。
アンテナに興味を示したのか、写真を撮らせてほしいと話しかけてくるハイカーもいた。
どうやらアマチュア無線を知らず、航空機と交信している人と思い込んでいたそうだ。
そういえばパラグライダーをやっている人もいたし何となく連想したのだろう。
結局、運用を始められたのは正午前。ここに至るまでにエネルギーの多くを消耗してしまった感じ。
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山頂にはたくさんの小さいカミキリムシが居て飛び回っていた。ハイカーに纏わりつくほどたくさんいた。
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と、すぐに小雨がパラパラと。
これはついてない。
六国見山移動の時も、天気予報では持つはずだったのに運用開始直後に降られてしまい途中でQRT。
今日も雨の予報はなかったのに。
遠く、北のほうは雲が切れて青空が覗いていたので極端な悪天にはならないだろうが、南に東西に伸びた前線が伊豆半島にかかっているため、ギリギリ雨雲がかかっているのだろう。伊豆大島も霞んでいる。
幸い、小雨は時折、パラパラ来るだけで本降りにはならず。
が、それまで、多少暖かかったのが12時55分位から冷たい東風になってきた。
ジャケットを持ってきてよかった。
13時半頃より、富士山の頂上付近の視界が開ける。大室山の北と南ではまったく天気の様相が違う。
ある意味、興味深い状況だ。
富士山をバックに入れてアンテナの写真を撮ったりする。
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大室山の眼下には別荘市街が整然と広がっている。
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北北東の方角に伊東市街が見下ろせる。
初島もよく見える。
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その先に真鶴半島が覗え、更に相模湾の向こうに都心方面の市街が広がる。この日は視程がよくなかったのでうっすらと見えるだけ。
先日、箱根駒ケ岳に赴いた時は、天候も良く、標高も高かったのでスカイツリーまで覗えた。
都心との距離は駒ケ岳も大室山も差ほど変わらないから、好天の時は期待できる。
一方、南の太平洋側は視界が悪いまま。終日伊豆大島がなんとか見えるのみ。しかし好天時には伊豆7島が望める筈だ。
西側は天城山の高い峯が聳えている。
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15時半頃、急に南東から雲が沸き立ってきた。地を這うようにガスってきてあっという間に視界がなくなる。
幻想的であるが天候の急変は不安でもある。
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急いでアンテナを撤収。
下山の用意にかかる。
移動運用の結果は正午から16時過ぎまでの4時間に50MHz13局(SSB9、CW4)、144MHz2局(SSB)430MHz5局(FM)のトータル20局。更に特定小電力無線で鎌倉市六国見山移動局(かわさきHA71)とQSO。
地域別では神奈川県13(足柄上郡山北町、開成町、高座郡寒川町、三浦市、茅ヶ崎市、横須賀市、厚木市、藤沢市、横浜市旭区、港北区、三浦郡、伊勢原市、綾瀬市)、東京都1(町田市)、千葉県2(富津市、市川市)、埼玉県1(比企郡ときがわ町堂平山)、山梨県1(大月市)、茨城県1(石岡市)、不明1。
ほぼ視界に準じた交信結果。神奈川県の局とのQSOが大半。しかし、地元の2エリアとは移動局含め交信局なし。
都心から100Km離れると、やはりロケーションがよくともQRPでは苦戦する。
大室山は自動車では登れず、大きなアンテナも設置する場がなく、自ずとQRP運用となる。ホームで大室山移動局と交信した記憶がないのも頷ける。
FMDXは表の通り。
CFMはローカルの76.3MHz伊東市なぎさステーションが強力。
79.6MHzのFM熱海湯河原は受信できてもよさそうだったが、ナック5と東京FMの混信に紛れて未確認。
87.7MHzのFMいずのくに(伊豆の国市)はフェーディングを伴いながらも何とか受信出来た。
87.2MHzのみらいずステーション(伊豆市)は受信できず。
西伊豆方面は天城山が障害となってイヤフォーンアンテナでは難しいか。
アンテナ撤収後、遊歩道をリフト乗り場に向かって歩く。
ガスで視界がない。ふと前を見ると観光客の団体が・・だがよく見ると地蔵。
まるで黄泉の国で彷徨っている感覚だ。
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リフト乗り場に着く頃には、ガスは上がっていた。
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リフト営業は17時15分まで。季節によって変わり、冬場は16時15分までだ。
乗り遅れた場合、どうなるのだろう?
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16時半過ぎ、麓に戻り、バス乗り場へ。もうこの時間帯、人も疎らだ。
するとタクシーの運転手が寄って来て伊東まで1500円で乗せると言ってきた。
バスは伊豆高原まで360円なのに、一人客に1500円とは・・。
向こうも商売だろうが、そこまで野放図に旅費を使える身分ではない。それにタクシーはめったに使わないし苦手だ。丁重に断って17時ちょうどのバスに乗る。
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乗客は自分と外国人男性の二人だけ。
17時17分。伊豆高原駅に戻る。
駅には何やらスタンプラリーのような告知が。伊豆急行にも萌えキャラ企画があるのか?
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記念に伊豆急行駅のスタンプと合わせてチラシに捺した。
伊豆急スタンプ20150429
みあげを買い、帰りの便を思案する。
帰りも鈍行を使うつもりだったのだが、あと20分位で東京行きの特急が来る。普通列車はその後。
18時位待ってまた3時間半かけて戻るのは流石にしんどいし帰宅が遅れすぎる。
止む終えず特急券を買い、1747JST発「踊り子118号」に乗る。
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自由席は9~10号車のみだったが、ガラガラ。
伊豆高原から乗った客も自由席だけ限っても5人位か。
普通の休日もこんな状況なのだろうか。GWという雰囲気からはかけ離れていた。
帰りのBGMはK-MIX熱海局。月金は県域局もCFMも生ローカル番組が多い。土日はネット局ばかりになるので確認が難しい。だから平日の祝日はFMDXに好都合だ。
帰りは乗り換えなしで1958JSTに東京着。
阿佐ヶ谷まで2時間48分で辿り着いた。
今回は日帰りにしては距離も旅費もかかった遠征だったが、40年ぶりの伊豆高原再訪と合わせ、大室山からの風景は興味深いものがあった。

交信データ
移動地/静岡県伊東市大室山山頂(標高580m)

交信日時/2015年4月29日
交信時間/1158~1618JST
周波数/50MHzSSB/CW・430MHz帯FM・特定小電力無線422MHz帯

天候/曇り時々雨、霧
無線機/FT817 スタンダードVX-3 ユニデンSLT001
アンテナ/ミズホポケットダイポール 付属ヘリカル
出力/0.5~1W(特定小電力無線/10mW)
交信局数/21(特小含む)
交信相手所在地/
神奈川県14(足柄上郡山北町、開成町、高座郡寒川町、三浦市、茅ヶ崎市、横須賀市、厚木市、藤沢市、横浜市旭区、港北区、三浦郡、鎌倉市、伊勢原市、綾瀬市)、東京都1(町田市)、千葉県2(富津市、市川市)、埼玉県1(比企郡ときがわ町)、山梨県1(大月市)、茨城県1(石岡市)、不明1。


静岡県伊東市大室山山頂でのFM局受信リスト

受信日/2015年4月29日1500JST・受信機/SONY SRF-M100・アンテナ/イヤフォーンアンテナ

周波数(MHz) 局名 信号強度(5段階)
備考
76.1 インターFM(東京)
5
 
76.3 なぎさステーション(伊東)
5
 ローカルCM
76.7 東京FM(新島)
4
 
77.1 放送大学
4
 
77.5 NHK新島
 
77.7 FM大和(大和)
 
78.0 BAY-FM(千葉)
5
 
78.3 FMナパサ(平塚)
5
 
78.6 K-MIX(東伊豆)
推定 
78.9 湘南ビーチFM(葉山)
5
 
79.5 ナック5(浦和)
5
 
79.6 FM熱海(熱海)
混信で未確認 
80.0 東京FM(東京タワー)
5
 
80.4 横浜FM(小田原)
 
80.7 NHK千葉
5
 
81.3 J-WAVE(スカイツリー)
5
 
81.9 NHK横浜(円海山)
5
 
82.5 NHK東京
5
 
82.8 鎌倉FM(鎌倉)
5
 
83.0 K-MIX(熱海)
5
 
83.3 NHK東伊豆
 
83.5 NHK小田原
4
 
83.9 FMさがみ(相模原)
4
 
84.2 NHK熱海
4
 
84.7 FM横浜(大山)
5
 
85.1 NHKさいたま
4
 
85.3 NHK(伊豆長岡)
5
 
85.7 <不明局>
 音楽
86.0 NHK三つ峠
 
86.6 K-MIX(伊豆長岡)
 
87.7 FMいずのくに
2~5
 ローカルプロ
88.8 NHK静岡
 
89.9 <不明局>
4
 
 

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